コンケン県の食堂「コー・クン・カオマンガイ」が店頭に「もう金持ちでいられない。麺はやめてカオマンガイだけにします」と書いた看板を掲げ、SNSで話題になっている。燃料価格の高騰が食材コストを押し上げ、メニューの大幅縮小に追い込まれた。
店主のパリチャート・ミーパコーンさん(45)は、コンケン市内の「サームリアム(三角)」地区で長年営業してきた。鶏肉、調理用ガス、食用油、調味料のすべてが値上がりし、特にLPGガスと輸送コストの上昇が大きいという。ガソリン・ディーゼルの価格が毎日のように上がるなか、食材の仕入れ値も連動して跳ね上がっている。
やむなく利益率の低い麺類(クイッティアオ)を全メニューから削除し、原価管理がしやすいカオマンガイ(鶏飯)1品に絞った。「もう金持ちでいられない」という看板の文言は自虐的なユーモアだが、パリチャートさんは「金持ちなのは私たち庶民じゃないのは確か」と語っている。
同じコンケン県ではバイク店が1バーツ/リットルの給油イベントを開催するなど、地域ぐるみで燃料危機を乗り越えようとする動きが広がっている。一方で、小規模な飲食店にとっては値上げすれば客が離れ、据え置けば赤字になるという板挟みの状態が続く。
燃料危機はディーゼル47バーツ超えから50バーツ到達の見通しまで悪化の一途をたどっている。交通機関やエネルギーだけでなく、日常の「一杯の麺」にまでその影響が及んでいることを、コンケンの食堂の看板は物語っている。