タイ東北部(イサーン)のトラック業界が燃料危機で壊滅的な打撃を受けている。ディーゼル価格が47バーツを超えた結果、運行するほど赤字が膨らむ状態に陥り、数万台のトラックが運行を停止した。
イサーンは農産物の輸送拠点であり、米・キャッサバ・サトウキビなどの農作物を全国に運ぶトラックが物流の生命線だ。しかし燃料費が運賃を上回り、走れば走るほど損失が出る逆ザヤ状態では、運転手が止めるのは当然の判断だ。
ブリーラムではソンテウが90台から3台に減少し、アユタヤでも運行停止が検討されるなど、公共交通の危機は各地に波及している。しかしトラック数万台の停止は、物流そのものが止まることを意味する。
農産物が産地から市場に届かなければ、食品の供給が滞り、価格がさらに上昇する悪循環に陥る。燃料危機は「ガソリンが高い」という話にとどまらず、タイの食料サプライチェーン全体を揺るがしている。
エネルギー省の事務次官は同日、「史上最悪の石油危機」との認識を示した。しかしトラック運転手たちにとっては認識ではなく、今日の生活がかかった現実だ。