タイ・ホンダが2026年5月1日から、ミッドサイズSUV「Honda CR-V e:HEV」の全5グレードで価格を1万〜2万バーツ値上げした。新価格はエントリー「e:HEV E 2WD」が1,409,000バーツから始まり、最上位「e:HEV RS 4WD」は1,749,000バーツとなる。同日値上げされたコンパクトSUVのHR-V e:HEVと並ぶ、タイにおけるホンダ・ハイブリッドSUVラインアップの2モデル同時改定だ。タイの中産階級〜アッパーミドル世帯に支持されるCR-Vの値上げは、競合のTOYOTA Corolla CrossやMG ZS EVへの価格圧力にも変化をもたらす。
新価格の詳細は5グレード分。エントリーの「e:HEV E 2WD」は1,399,000→1,409,000バーツで1万バーツ値上げ。中位「e:HEV ES 2WD」は1万バーツ値上げで1,559,000バーツ、「e:HEV HuNT 2WD」も1万バーツ値上げで1,609,000バーツ。最上位の「e:HEV RS 2WD」「e:HEV RS 4WD」はそれぞれ2万バーツ値上げで1,669,000バーツ・1,749,000バーツとなる。
CR-V e:HEVはタイで7人乗りSUVの選択肢が限られる中、家族向けの中核モデルとして長年支持されてきた。e:HEVシリーズはホンダ独自の2モーターハイブリッド機構で、低速時はモーター駆動、高速時はエンジン直結走行に切り替わる「i-MMD」が搭載されている。リッター18〜22kmの実燃費が出ており、4WDモデルでも燃費性能は維持されている。
タイ自動車市場では2025年下半期から中国系BYD・GAC・ChanganなどのBEV攻勢が継続しており、日本車勢は装備拡充と価格戦略の見直しに動いている。CR-V e:HEVは「ハイブリッド」というポジションで純粋EVとは差別化されており、地方道路や長距離走行を重視する層に強い支持がある。タイの自動車工業会(FTI)データによると、SUV全体の販売は2026年Q1で前年同期比5%減だが、CR-Vを含むハイブリッドSUVは堅調を維持している。
在タイ日本人にとってCR-V e:HEVは「家族の足」として人気が高く、駐在員家族・現地長期居住者・経営者層の購入が多い。値上げは1〜2万バーツと小幅だが、最上位RSグレードでは2万バーツ(約9万円)の追加負担となるため、5月1日以前の契約済み案件は影響なし。バンコクのホンダ正規ディーラーでは、5月以降の納車は新価格適用となる。タイ国内のホンダ整備網は130店舗以上あり、地方都市での維持費・修理対応の充実度では中国系EVに対して優位を保っている。