タイ最大級の自動車展示販売イベント「モーターエキスポ」の主催者が、2026年12月開催の第43回大会で、会場内の予約台数を通常水準から10%増やす目標を掲げた。前回2025年は記録的な台数を集めたが、これはEV購入補助策の終了を前にした駆け込み需要によるもので、2026年はその反動を織り込んだ現実的な見立てとなっている。
2025年は補助金終了前の駆け込みで記録的に
主催者のクワンチャイ・パパットポン氏によると、2025年大会の会場内予約は合計80,527台に達した。内訳は自動車が75,246台、二輪車が5,263台で、来場者は151万人を超えた。
この台数が大きく膨らんだ背景には、政府のEV振興策「EV3.5」がある。1台あたり最大10万バーツを補助するこの制度の登録期限が迫り、補助を受けられるうちに契約しようとする買い手が会場に殺到した。モーターエキスポは毎年11月から12月にかけて開かれ、タイの年末商戦を象徴する場でもある。値引きや特典が集中するこの時期に補助金の駆け込みが重なり、予約が通常を大きく上回ったとみられる。政策に押し上げられた一時的な数字だったといえる。
2026年は「通常水準」を見据える
主催者が基準に置くのは、駆け込みが起きる前の2024年大会で、このときの会場内予約はおよそ50,000台と説明する。2026年はこの通常水準から10%程度の上積みを目標とし、補助金頼みではない実需での集客を狙う。新たに4つのブランドが加わる見込みで、出展の顔ぶれにも変化が出そうだ。
EV3.5の補助は2026年から2027年にかけて段階的に縮小され、中国系を中心とするメーカーは一部車種の値上げに動いている。補助金という追い風が弱まるなかで、各社が実力でどれだけ予約を取れるかが問われる大会になる。タイの新車市場全体も家計債務の重さなどを背景に伸び悩みが続いており、年末の大型イベントで需要をどこまで掘り起こせるかが、メーカーにとって正念場となりそうだ。
12月2〜13日にインパクトで開催
第43回タイ国際モーターエキスポ2026は、12月2日から13日まで、ノンタブリ県パククレットのインパクト・チャレンジャーホールで開かれる。前日の12月1日にはプレスデーと開会式が予定されている。前回は42の自動車ブランドと16以上の二輪ブランドを含む60を超えるブランドが出展しており、年末商戦の行方を占う場として注目される。