タイの人気リゾート、プーケットの3つのビーチで、強い毒を持つカツオノエボシが見つかり、ライフガードが観光客らに注意を呼びかけている。6月14日、プーケット・ライフガード・サービスが、容器に入れて回収した個体の写真を公開し、絶対に触らないようにと警告した。クラゲに似ているが別の生き物で、浜に打ち上げられて死んだ後も刺すことがある厄介な存在だ。
浜に漂着、刺されると焼けつく痛み
カツオノエボシ(英名ポルトガル・マン・オブ・ウォー)は、青く透き通った浮き袋と、長い触手を持つ。見た目はクラゲのようだが、実際には小さな生物が集まってひとつの個体のように振る舞う「クダクラゲ」の仲間だ。触手には強力な毒があり、刺されると焼けつくような激しい痛みに襲われる。まれに重症化し、命に関わることもある。
やっかいなのは、砂浜に打ち上げられて弱ったり死んだりした後でも、触手が毒を出す点だ。鮮やかな色に誘われて子どもが触ってしまう事故も起きやすく、ライフガードは見つけても拾わない、触らないと繰り返し呼びかけている。
雨季にプーケットの海岸へ
カツオノエボシがプーケットの海岸に現れるのは、季節の風と関係がある。雨季(モンスーン)の時期は、風や波の向きによって沖合の個体が浜辺へと吹き寄せられやすい。プーケットでは近ごろ、カタノイやナイハン、ヤヌイといった西海岸のビーチで相次いで目撃され、隣のクラビ県では遊泳を禁止する措置もとられた。
ライフガードや関係機関は、ビーチに警告の看板を立て、監視を強めている。海に入る人には、波打ち際や砂の上に青い浮き袋のような物を見かけたら近づかないよう求めている。
刺されたときの対処
もし刺されてしまったら、まずは海から上がる。触手が皮膚に残っていれば、素手ではなくピンセットや厚手のものを使って慎重に取り除く。患部は海水で洗い流し、こすらないことが大切だ。真水でこすると、かえって毒の放出を促すことがあるとされる。
痛みやはれがひどいとき、息苦しさや気分の悪化などの症状が出たときは、ためらわずに医療機関を受診したい。タイの美しいビーチを安全に楽しむためにも、雨季の遊泳ではライフガードの旗や看板の指示に従うことが欠かせない。