タイ東北部ナコンラチャシマ県(コラート)で、狂犬病による死者が出た。犬の間で感染が広がっているとして、保健当局は対策を強化している。狂犬病は発症するとほぼ確実に死に至る一方、噛まれた後でも適切に対処すれば防げる病気であり、当局は住民や旅行者に注意を呼びかけている。
コラートで狂犬病による死者
報道によると、ナコンラチャシマ県では犬の狂犬病の感染が確認され、当局が防疫措置を強めている。同県では2026年4月にも、徘徊していた犬が住宅に入り込んで別の犬をかみ、その後死んだ事例があり、寺院周辺の半径300メートルの範囲に警戒が呼びかけられた。当局は、感染が疑われる地域で野良犬へのワクチン接種を進め、不妊去勢によって頭数を抑える対策にも取り組んでいる。
タイで狂犬病の死者が増加、犬が主な感染源
タイでは近年、狂犬病による死者が増える傾向にある。感染源の大半は犬で、ワクチンを接種していない野良犬や飼い犬が問題となっている。2026年に入ってからも、各地で感染や死亡の事例が報告されている。タイには多くの野良犬がおり、観光地や住宅街でも見かけることが少なくない。犬にかまれたり引っかかれたりするリスクは、在住者にも旅行者にも身近なものである。
かまれたらすぐ洗浄、ワクチンを
狂犬病は、発症するとほぼ100%が死に至る恐ろしい病気だが、適切に対処すれば防ぐことができる。犬や猫など動物にかまれたり引っかかれたりした場合は、まず傷口を石けんと流水で十分に洗い、できるだけ早く病院でワクチンを接種することが重要である。「小さな傷だから」と軽視して受診せず、後に発症して亡くなる例も報告されている。タイで動物に接触した際は、自己判断せず医療機関を受診することが、命を守ることにつながる。
不審な動物の死は通報を
当局は、ペットには必ずワクチンを接種し、野良犬には不用意に近づかないよう呼びかけている。また、不審な動物の死を見かけた場合は、すぐに地元の当局に通報するよう求めている。狂犬病は人と動物の双方に関わる問題であり、ワクチン接種と早期の対応が、被害を防ぐ鍵となる。