格安航空タイ・エアアジアX(XJ)が、日本の成田・関西を含む複数の国際路線で便数を減らす措置を発表した。中東情勢に端を発するジェット燃料価格の高騰を受けた「一時的な運航最適化」の一環で、ドンムアン〜上海線と同〜リヤド線は一時運休する。日本への訪問が多い在タイ日本人・訪タイ旅行者の行き来にも影響が出る見通しだ。
減便対象になる路線は、バンコク・ドンムアン(DMK)を起点に以下の国際線。日本方面では成田(NRT)と関西(KIX)が含まれ、他にアルマティ(カザフスタン、ALA)、デリー(インド、DEL)が対象となる。減便率や便別の具体的な取りやめスケジュールは個別通知で案内される。
一時運休に至ったのは、バンコク・ドンムアン〜上海・浦東(PVG)線で2026年4月17日から、バンコク・ドンムアン〜リヤド(サウジアラビア、RUH)線で4月14日から6月30日まで。リヤド線は約2カ月半にわたる長期の運航停止となる。
減便の背景にはジェット燃料(Jet A-1)価格の急騰がある。中東情勢悪化前はおよそ80米ドル/バレルだった価格が、ホルムズ海峡封鎖の長期化で140米ドル/バレル超まで上昇し、燃料コスト負担が航空会社の採算を大きく圧迫。タイ国際航空(TG)が5月に46便を臨時運休するなど、他社でも同様の措置が相次いでいる。
日本路線については、成田・関西の両空港発着便の頻度が減ることで、ピーク時期を外した時間帯の選択肢が狭まる可能性がある。航空会社側は既存予約客には個別に連絡を入れる方針で、同路線の別便への振替や、払い戻しも含む「サービス回復オプション」を提示するとしている。
予約済み便に影響を受けた旅客向けのサポート窓口は、電話 +66-2-078-1094(月〜金 9:00-18:00、土日祝 9:00-17:00、タイ時間)、およびオンラインチャット(24時間対応)。XJの公式ウェブサイト・モバイルアプリから自分の便が影響対象かを確認できる。
日本-タイ路線を巡っては、同時期にタイ国際航空(TG)が46便を5月に運休、タイ・エアアジア(FD)が那覇〜香港〜バンコク線を5月6日〜2027年3月まで長期運休するなど、ソンクラン明けの低シーズンに合わせて航空各社が合理化を進める動きが続く。運賃面でもTGは10%の燃油サーチャージを導入し、運賃全体も10〜15%引き上げる方針を示している。
在タイ日本人・訪タイ予定の旅行者にとっては、5〜6月の予約内容を早めに確認するのが現実的な対応となる。XJの日本路線ユーザーは特に、減便予定と自分の便のフライト番号を照合しておきたい。同時期に複数キャリアで運航体制が流動化しているため、代替便を取る場合も選択肢が昨年より少ない点には注意が必要だ。