プーケットの観光地パトンで、英国人プロボクサーのコリン・ケアニーさん(29)がトゥクトゥクの荷台から転落し、頭を強く打って昏睡状態に陥った。運転手は彼を降ろさないまま走り去ったとみられ、警察が行方を追っている。料金をめぐるやり取りの末に起きたとされ、地元メディアが連日報じている。
パトンのホテル前で何が起きたのか
13日未明の午前4時すぎ、パトンのホテル「ザ・ネイチャー・ホテル」前の路上で、頭部に大けがを負って倒れている男性がいると通報があった。救助隊が駆けつけたとき、ケアニーさんは横断歩道の近くで意識を失っていた。
防犯カメラの映像によると、ケアニーさんは歓楽街から赤いトゥクトゥクに乗ってホテルに戻ったが、手持ちの現金がなく、料金の支払いでもめたという。運転手はいったん待つことに同意し、ケアニーさんはATMへ現金を下ろしに向かった。その後、午前4時すぎにトゥクトゥクがホテル前を通り過ぎる様子が映っていたが、客を降ろさないままパトン方面へ走り去った。ケアニーさんは荷台から転落し、頭を路面に打ちつけたとみられる。
容体は「五分五分」、逃げた運転手を捜査
ケアニーさんはワチラ・プーケット病院の集中治療室で治療を受けている。捜査担当者は、頭部の損傷が重く、容体は「五分五分」だと説明した。
警察は現場から逃げた運転手の特定を進めている。防犯カメラやホテルの記録から足取りを追っており、トゥクトゥクの車体や走行ルートが手がかりになるとみられる。料金トラブルが背景にあるだけに、運転手が客をどう扱ったのかが焦点になる。
無敗のウェルター級王者だった
ケアニーさんはプロ通算10戦10勝と無敗を誇るボクサーで、WBOインターナショナル・ウェルター級のタイトルを獲得した実力者である。ボクシングが盛んなタイには、トレーニングや試合のために訪れる外国人選手も少なくない。
旅行者にとって、深夜のトゥクトゥク利用や料金交渉はトラブルになりやすい場面でもある。今回の事故は、慣れない土地での移動に潜むリスクを改めて突きつけている。