バンコクの電車を、路線をまたいでも1枚で乗れる「共通切符」にする構想が動き出した。運輸省の共通切符委員会は、すべての電車路線で運賃を17〜45バーツとし、路線を乗り換える際の入場料(初乗り)を1回だけにする枠組みをまとめた。6月2日に閣議へ諮り、2027年の開始を目指す。
乗り換えるたびの「入場料」を一本化
バンコクの電車は、BTSやMRTなど運営会社・路線(色)ごとに分かれており、別の路線に乗り換えるたびに「入場料(初乗り運賃)」が二重、三重にかかるのが長年の不満だった。共通切符が実現すれば、複数の路線を乗り継いでも入場料は1回で済み、運賃は17〜45バーツの範囲に収まる。通勤や移動のコストを抑える狙いがある。
すでに動く「20バーツ均一」とあわせて
タイ政府は2025年9月末から、対象路線の電車運賃を1乗車20バーツに抑える「20バーツ均一運賃」を始めている。こちらは専用アプリで登録した利用者(タイ国民)が対象だ。今回の共通切符は、この均一運賃と並ぶ生活費対策の柱で、料金体系そのものを路線をまたいで整理し直すものといえる。
2027年の開始目標、残る課題
新しい料金体系は6月2日に閣議へ諮られる予定で、承認されれば2027年の運用開始を目指す。ただ、バンコクの電車は民間事業者との長期の運営契約が絡むため、各社の収入をどう調整するかなど、実現には詰めるべき課題も残る。
在住者・旅行者の移動はどう変わるか
バンコクの電車網は年々延び、複数の路線を乗り継ぐ移動が当たり前になっている。入場料の一本化と運賃の上限設定が実現すれば、日々通勤する在住者はもちろん、観光で何度も電車を使う旅行者にとっても負担が軽くなる。料金がシンプルになることは、不慣れな利用者にとっての分かりやすさにもつながる。


