燃料価格の高騰が続くタイで、レギュラーガソリンより割安なガソホールE20への関心が高まっている。E20はベースのガソリンに純度99.5%のエタノールを20%混合した燃料で、通常のガソホール95やE10よりもリッターあたり数バーツ安い。しかし、すべての車両に使用できるわけではなく、対応していない車に給油するとエンジントラブルの原因になる。
E20に対応しているのは、メーカーが公式にE20使用を認めた車種である。トヨタ、ホンダ、いすゞ、三菱など日系メーカーを含む主要各社は、2008年頃から順次E20対応モデルを投入してきた。給油口付近に「E20」または「Gasohol E20」のステッカーが貼られている車両であれば問題なく使用できる。近年のモデルはほぼ対応済みだが、年式や仕様によって異なるため、取扱説明書での確認が推奨される。
E20を使用できない車両は、おもに2007年以前に製造されたキャブレター式エンジン搭載車や、メーカーがE10までの対応としている旧型車である。これらの車両にE20を入れると、燃料系統のゴムパッキンやホースがエタノールによって劣化し、燃料漏れやエンジン不調を引き起こすリスクがある。
エタノール濃度が高い燃料はガソリンに比べて発熱量がやや低いため、E20使用時は燃費がわずかに悪化する傾向がある。ただし、リッターあたりの価格差を考慮すると、対応車種であればトータルの燃料コストはE20のほうが有利になるケースが多い。
ディーゼル50バーツ突破、南部の漁業と物流が悲鳴など、燃料費の上昇がタイの家計や産業に打撃を与えるなか、E20対応車を持つドライバーにとっては少しでも出費を抑える現実的な選択肢となっている。給油前にまず自分の車がE20に対応しているかを確認しておきたい。