パヤオ県メーチャイ郡のバーンパーフェーク交番付近で、ガス欠になったチェンライ出身の男性(運送業)が警察に助けを求めたが拒否された。男性は代わりにバナナを渡され、交番のライトを消されたという。この一部始終を撮影した動画をFacebookに投稿したところ、SNSで激しく拡散し「警察が市民を助けないのか」と批判が相次いだ。
ガス欠になった経緯
男性はチェンライ産のパイナップルを積んだトラックで別の府県に向かって走行中だった。チェンライでは燃料危機により給油所が混雑または在庫切れとなっており、出発前に満タンにできなかった。
スマートフォンのアプリでルート上の給油所を確認したところ、パヤオ県ロンハー地区の給油所にまだ燃料があるとの表示があった。目的地まで残り20キロ未満の地点で燃料が尽きてしまい、近くのバーンパーフェーク交番に徒歩で助けを求めに行った。
警察官の対応に批判
男性によると、警察官は「パトカーの燃料は任務用で使えない」と支援を断った。その後、バナナを1本渡し、交番の外の照明を消したという。
男性は「助けてほしいだけだったのに、バナナを渡されてライトを消された。警察は人の役に立つべきではないのか」と憤りを動画に記録した。
投稿後は「警察失格」「税金の無駄」という批判コメントが殺到した一方で「警察車両の燃料は正式な任務以外に使えない規則がある」「一方的な主張で警察を断罪するのは早計だ」という擁護の声も一定数あった。
燃料危機が地方の物流を直撃
タイ北部・東北部では2026年3月から燃料危機が深刻化し、ガソリンスタンドの在庫枯渇や長蛇の列が各地で報告されていた。農業関係者や運送業者は直撃を受け、農産物の出荷遅延や配送コストの急増が起きていた。
地方部では深夜・早朝の緊急事態に使える選択肢が少ない。今回の事件はそうした現実を映す出来事でもあった。