エチオピア東部ハラリ州に住む35歳の女性ベドリヤ・アデム氏が、12年間の不妊治療の末に5つ子(男児4人・女児1人)を自然分娩で出産した。5月12日に現地のヒュオット・ファナ・スペシャライズ病院で産声を上げた5人は、在タイ日本人のあいだでも話題を呼んでいる。医学的に5つ子の自然妊娠・出産確率は約5,500万分の1で、世界的に異例の事例だ。
ベドリヤ氏は「子供1人を願ったのに、神様は5人もくださった」と涙を流しながら家族・コミュニティに祝福された。5つ子の自然妊娠確率は双子(約80分の1)・三つ子(約8,000分の1)・四つ子(約75万分の1)と段階的に下がり、五つ子は5,500万分の1という極めて稀な事例となる。不妊治療後でも5つ子の生存出産は世界でほとんど記録がない。
12年間の治療の詳細は公表されていないが、伝統医療・祈祷・現代医学(薬物療法・ホルモン治療)を複合的に組み合わせたとみられる。エチオピアの医療水準は近年急速に向上しており、首都アディスアベバの専門医療機関を中心に生殖医療が整備されつつある。
出産したハラリ州は人口約25万人で、イスラム教徒が多数を占める歴史的な文化都市だ。「子供は神からの贈り物」という宗教的価値観のなかで5つ子の誕生は地域全体の祝福の対象となった。病院の専門医チームは多胎妊娠の高リスク管理として、早産対策と新生児集中治療室での慎重な管理を継続している。
タイでは出生率が1.5を下回り少子化が深刻な社会問題となっている。今回の「12年不妊→5つ子自然分娩」というニュースはタイメディアにも大きく取り上げられ、子供を授かりたい家族に希望を与える事例として注目を集めた。


