タイ警察庁経済犯罪対策部第6課が5月12日、トラン県フアイヨート郡で2026年3月に70歳の高齢女性宅に侵入してレイプした54歳の男性容疑者「ルアン」あるいは「マイ」氏(仮名)を逮捕した。トラン地方裁判所の逮捕令状(4月16日付)に基づいており、容疑は強姦罪・傷害罪と障害者への猥褻行為・傷害罪の2項目だ。
容疑者は古物買取業者を装って住宅を訪問し、70歳の高齢女性が一人でいるのを確認した時点で犯行に及んだと供述している。タイ社会では「古物買取業者」が日常的に住宅を巡回するため、住民の警戒が緩む構造があり、今回の犯行もそれを悪用したとみられる。パトナサック・ブッパースワン国家警察庁経済犯罪対策部長の指揮のもと、アヌソーン・トーンサイ警部とモントリ・ソンコン警部補が現場逮捕を実施した。
容疑者は「精神錯乱(ขาดสติ)で犯行した」と供述しているが、この主張が認められる可能性は極めて低い。古物買取業者を装って事前に訪問するという計画性が明確で、タイ刑事裁判では「精神錯乱」の主張は計画的犯行には通常適用されない。70歳高齢者への性犯罪は加重処罰の対象で、住居侵入・傷害罪との併合によって最高30年以上の懲役が想定される。容疑者54歳は刑期満了時に80代となる可能性が高い。
3月の発生から4月16日の逮捕令状発行、5月12日の現場逮捕と、約2か月での容疑者特定・逮捕は迅速な対応だ。専門チームがDNA鑑定、防犯カメラ解析、地域住民の目撃情報、古物買取業者の登録名簿照合を組み合わせて容疑者を特定した。
タイは高齢化社会であり、地方部での一人暮らし高齢者を狙う犯罪は構造的問題となっている。見知らぬ業者の訪問には慎重に対応し、家族や警察に確認する習慣が重要だ。


