タイ・チョンブリ県ムアン郡ムアン町ムー5、カオラム通りの關羽聖殿(San Chao Guan U)Uターン地点で2026年4月30日午後9時、ピックアップトラックが左車線に駐車したままUターンを試みた瞬間、後方から直進してきたバン(タクシー型送迎バス)と正面衝突する事故が発生した。15人が死傷(負傷14人、死亡1人)する大型事故となり、タイで多発する「Uターン地点での衝突」の典型例として地元警察と運輸当局の注意喚起材料となっている。
事故現場に最初に到着したセンサンスック警察署と救助団体「タンマラスミーマニーラット財団」によると、バンはバンコクナンバーの1นจ 8751、企業の従業員送迎用車両で、衝突の衝撃で横転大破。乗客13人全員が負傷した。うち1人の女性は車両の下敷きとなり、救助隊が現場で心臓マッサージを試みたが回復せず搬送先で死亡が確認された。ピックアップ(バンコクナンバーผบ 2437)は右側面が大破、運転者と同乗者の計2人が負傷した。
事故の主因は「ピックアップが左車線に停止した状態でUターンを試みた」という運転手の判断ミスとされる。タイの幹線道路では交差点ではなく道路中ほどに「Uターン口(タイ語でยูเทิร์น)」が多数設けられており、信号待ちなしでUターンできる便利さの一方で、直進車との衝突事故が常時発生している。タイの国家警察庁の統計でも、Uターン関連事故は年間死傷者数の上位カテゴリーに入り、特に夜間の視認性低下時に多発する。
關羽聖殿のUターン口は中国系コミュニティの信仰スポット近くにあり、夕方から夜間にかけて参拝客と通勤客が交錯する場所だ。今回のような夜21時の時間帯は仕事帰りのバンと参拝・帰路のピックアップが交差するピーク時間で、ライト点灯と速度制限の徹底が必要だが、ピックアップ運転手が左車線に停車してUターンを開始した行為は明らかにルール違反だった。警察は運転手から事情聴取を進めている。
在タイ日本人にとって、チョンブリ県・パタヤ周辺・スクンビット沿いの幹線道路でのUターン口は日常の通行ルートに含まれる場所が多く、今回のような事故は他人事ではない。Uターンする際は「左車線に停まったまま開始しない」「右車線に車線変更してから減速・合図・確認」のルールを守ること、そして直進車側は「Uターン口前の車を常に警戒する」ことが事故防止の基本だ。タイの自動車保険でも「Uターン中の事故」は過失割合が高く設定されるケースが多く、運転免許保有者は十分な注意が必要となる。