タイ空港会社(AOT)が、国際線出発旅客から徴収する旅客サービス料(出国税/Passenger Service Charge)を2026年6月20日から1,120バーツに引き上げると発表した。対象空港はスワンナプーム、ドンムアン、チェンマイ、チェンライ、プーケット、ハジャイのAOT傘下6空港で、観光客と在タイ日本人を含む全ての国際線出発旅客の航空券に上乗せされる形となる。
旅客サービス料(PSC)は、空港の維持・運営費用を旅客が負担する制度で、航空券価格の中に税・諸費用として組み込まれている。タイの場合、国内線・国際線で異なる料率が設定されており、今回の改定は国際線出発旅客向けに限定された値上げである。今回の引き上げで日本円換算では約4,900円相当(2026年4月時点のレート)の負担となる。
値上げの背景として、AOTは空港インフラの拡張・更新、利用者数増加への対応、サービス品質の維持を挙げている。スワンナプーム空港は近年、国際線旅客数が回復基調にあり、ドンムアン・プーケットも観光客の戻りが進んでいる。一方で、世界的な航空料金の高騰局面と重なるため、観光業界や旅行代理店からは「観光客離れの懸念」も指摘されている。
実務面では、航空券を6月20日以降の出発便で購入する旅客は、自動的に新料金の1,120バーツが上乗せされる。すでに購入済みの航空券についても、出発日が6月20日以降であれば追加徴収の対象となる可能性が高く、各航空会社が個別に対応方針を案内するとみられる。航空券の予約状況とタイ出発予定がある場合は、旅行代理店・航空会社の最新情報を確認したい。
在タイ日本人にとっては、一時帰国・海外出張・観光旅行など、タイの空港から出発する全ての国際線で実質的な値上げとなる。家族・複数人での移動の場合、人数分の追加負担が発生する計算で、年に複数回出発する場合は無視できない金額になる。AOTは増収分を空港設備の改善に充てる方針を示しており、利用者の体感サービス向上で還元できるかが今後の焦点となる。