タイ・ナコンナーヨック県トンラン町の家屋下のハンモックで2026年4月29日午後1時、69歳のナーン・サワーン・プラカドポン氏が昼寝中にコブラに右手を噛まれ、痛みで目を覚ました直後に近くの刀でコブラを叩き殺すという出来事が起きた。地元のバンナー病院に運ばれて血清治療を受けたあと、容態は安定しているとされる。
事件はタイの伝統的な高床式住居の下に張られたハンモックで発生した。ナーン・サワーン氏が昼寝中に右手が無意識に地面近くまで垂れ下がっていたところ、近づいてきたコブラに突然強く噛まれた。痛みで瞬時に目が覚めた本人は、ハンモックの脇に置いていた刀を手探りで掴み、間髪入れずに振り下ろしてコブラをその場で絶命させた。
電話で連絡を受けた娘がバンナー病院へ搬送し、医師団がコブラ用血清(抗毒素)を投与して経過観察に入った。タイの病院では蛇の種類によって血清が異なるため、誤った血清を投与すると症状が悪化するリスクがある。
そこで親戚が機転を利かせ、絶命したコブラの遺体をビニール袋に入れて病院へ持参した。医師は実物の蛇を確認することで種類を即時に断定し、最適な血清をすみやかに投与できた。冷静な判断と実物持参の連携が、被害を最小限に食い止める結果となった。
タイの地方部では家の下や庭、田畑などで蛇に噛まれる事故は珍しくないが、69歳の女性が一撃で大型のコブラを仕留めるケースは特異であり、タイ国内のSNSで「肝が据わったおばあちゃん」として話題となっている。蛇に噛まれた際は、可能な限り蛇の種類を特定し、慌てずに病院へ向かうことが命を守るうえで重要だと改めて示されたかたちだ。