ラヨーン県アケン郡のカナルで2026年4月29日、カンボジア国籍の男性2人が毒物を水中に入れてエビを大量殺死させ、漁獲して売却しようとしていたところを逮捕された。被疑者2人は逮捕後「以前にも複数回やった」と供述しており、さらに4人の共犯者が逃走中だ。
逮捕のきっかけは地元住民の通報だ。「怪しい人物が水路で何かをしている」という通報を受けて、地元自治体の防災担当・自治体ボランティア・クレン警察署の合同チームが現場に向かった。カナル沿いに置かれていたバッグの中に、すでに毒で死んだエビと犯行に使用した器具が入っていた。逃げようとした2人を近くで確保した。
タイの水産資源保護法では、毒物・爆発物・電気を使った漁獲は「無差別に水中生物を死滅させる行為」として最高5年の懲役または1万バーツ以上の罰金が科される。また外国人労働者による資源破壊行為は入管法違反も加算される。
ラヨーン県東部海岸は漁業・水産養殖の重要産地で、クリーンな水路と河川の維持は地域住民の収入源に直結する。今回のような毒物散布は「手っ取り早く食料・収入を得る方法」として外国人労働者が行うケースがタイの複数の県で報告されている。2022〜2026年にかけて、ラヨーン・チョンブリー・サムットサコーン各県での類似摘発が10件以上ある。
タイのカンボジア人労働者は農業・漁業・建設業に約70万人が従事している(移民労働局2025年)。正規・非正規合わせた実数はさらに多いとされ、食料調達の方法として毒物漁獲に手を染めるケースは「制度の網の目をすり抜けた問題」として継続的な監視が必要だ。

