タイ北東部コーンケン県ナンポン郡の家畜農場で2026年4月28日、双頭の子牛が生きたまま生まれた。飼い主のプリーチャ・タワーンソリ氏(50歳)が出生直後の動画をSNSに投稿したところ瞬く間にバイラル化し、29日には購入を希望する連絡が殺到する事態となっている。
子牛は2つの頭がそれぞれ独立して動き、出産直後から生きた状態で確認された。畜産分野で双頭の動物が生きて生まれる例は極めて珍しく、多くの場合は産まれてすぐ死亡するか短命に終わるとされる。今回は生存状態で誕生したため、動物そのものへの関心が一気に高まった形だ。
プリーチャ氏は記者に対し、動画を投稿したところ「自分が予想していなかった反響」が来たと語っている。購入希望の電話・SNSメッセージが連日続いており、家畜の取引相場とは異なる金額を提示してくる人もいるという。氏は子牛の体調と長期的な飼育の現実を踏まえ、今後の対応を熟考中だ。
タイ国内では「珍しい姿で生まれた動物」が話題になると、宝くじの数字選びや縁起担ぎの対象になる文化が根付いている。今回の双頭の子牛も、地元コミュニティにとっては縁起ものとして撮影・参詣の対象になり始めており、農場周辺には見学者が訪れている。
タイの北東部(イサーン)地方は伝統的に畜産が盛んなエリアで、家畜が地域経済の柱の1つになっている。今回の珍事件は、SNS時代の畜産農家にとって「予期せぬ収入機会」と「命をどう扱うか」という両方の問いを投げかけている。プリーチャ氏が今後どう判断するかは、ローカルメディアが追跡報道していく見通しだ。