タイの観光都市パタヤで起きた詐欺事件に絡み、指名手配されていた中国人の男が、国外へ逃げようとしたところをスワンナプーム空港で逮捕された。男は他人になりすまして仲間と共謀し、詐欺を働いた疑いが持たれている。当局は、背後にいる詐欺グループの他のメンバーの行方も追っている。
出発ロビーで搭乗直前に確保
逮捕されたのは、ミン・ロン・リウ容疑者(37)。パタヤ市警察と入国管理局の合同チームが、スワンナプーム空港(サムットプラカン県バンプリー郡)4階の出発ロビーで、国際線に乗り込む直前に身柄を押さえた。
容疑者には、パタヤ地方裁判所が2026年3月16日に出した逮捕状(第159/2569号)が出ていた。容疑は、詐欺、公文書の偽造・行使、そしてコンピューターシステムへの虚偽データの入力である。他人になりすまし、書類やデータを偽って人をだます手口がうかがえる。
国際的な詐欺ネットワークの一端か
具体的な被害額や被害者の数、手口の詳細は明らかにされていない。ただ、当局が詐欺グループの他のメンバーを引き続き追跡するとしていることから、単独犯ではなく、組織的なネットワークの一員とみられている。
タイでは近年、外国人が関わる越境型の詐欺やオンライン詐欺が大きな問題になっている。タイを拠点や経由地として、他国の被害者を狙う「詐欺団地(スキャムセンター)」の存在も指摘されてきた。今回のように、空港で出国しようとする容疑者を水際で押さえる動きは、こうした国際的な犯罪網を断つうえで欠かせない。
空港が「逃走の関門」に
国境を越える犯罪では、容疑者が摘発の手を逃れて国外へ飛ぼうとするケースが少なくない。タイの入国管理局は、裁判所の逮捕状や手配情報をもとに、空港で対象者を割り出して足止めする取り締まりを強めている。
パタヤは外国人観光客や長期滞在者が多く集まる街で、それを舞台にした詐欺やトラブルも後を絶たない。今回の逮捕は、国をまたいで逃げようとする容疑者であっても、最後の関門である空港で捕まり得ることを示している。