タイの観光都市パタヤで、51歳のバイクタクシー運転手が、違法駐車のバイクを動かすよう頼んだだけで外国人の男2人に激しい暴行を受け、重傷を負った。事件は6月13日午後10時ごろ、繁華街ソイ・ブアカオ近くの娯楽エリアで起きた。運転手は顔の腫れや右脚の変形などの大けがを負って病院に運ばれ、加害者の2人は逃走したとみられる。
「どけてほしい」と頼んだだけで殴られた
被害に遭ったのは、サラブリ県在住のスメット・ケオドゥアンサエンさん(51)。地元メディアによると、私道の入口をふさぐように違法駐車されていたバイクの移動を、ていねいに求めたところ、相手の外国人の男2人が突然激高したという。
1人がいきなり顔を殴ってスメットさんを転倒させ、もう1人が背後から飛びかかって、首を絞めながら何度も殴りつけた。スメットさんは顔の腫れと打撲、右まゆの上の擦り傷に加え、右脚が変形する大けがを負い、パタヤ市立病院に搬送された。
中東系とみられる2人組、逮捕者はまだ
警察によると、加害者は中東系とみられる外国人の男2人。ただ、身元や国籍、逮捕に関する正式な発表はまだ出ていない。現場の近くにいた目撃者が暴行の様子を撮影した映像も残っており、被害者は警察に被害届を出す意向だという。
一方的に暴力を振るえば、外国人であってもタイの法律で傷害の罪などに問われる可能性が高い。観光客でにぎわうパタヤでは、駐車や通行をめぐる地元の人々との小さなあつれきが、時にこうした暴力に発展することがある。
繰り返される「料金・駐車」をめぐるいさかい
バイクタクシーや路上駐車をめぐる小競り合いは、タイの街なかでは珍しくない。先日もバンコクのフアイクワーンで、料金をめぐる口論の末に警官がバイクタクシー運転手らに発砲する事件が起きたばかりだ。
ささいなやり取りが感情的な対立に発展しやすい背景には、混み合う路上の事情や言葉の壁もある。観光地で気持ちよく過ごすためにも、ちょっとした譲り合いと冷静さが、思わぬトラブルを避ける何よりの備えになる。