タイ・バンコク市が2026年4月29日、市内の熱指数(体感温度)を4段階のうち上から2番目にあたる「危険レベル(ระดับอันตราย)」と発表し、屋外活動による熱中症リスクを警戒するよう公式Facebookで呼びかけた。実際の気温は最高36℃にとどまるが、湿度や日射の影響を踏まえた体感温度は42〜52℃の幅にまで上昇する見込みだ。
タイ気象局が運用する熱指数の指標は4段階で構成されている。注意レベルが27.0〜32.9℃、警戒レベルが33.0〜41.9℃、危険レベルが42.0〜51.9℃、極危険レベルが52℃超で、危険レベルになると屋外で短時間過ごしただけでも熱中症(タイ語で「ฮีตสโตรก」と呼ばれる)を発症する可能性があるとされる。
バンコク市の警報は、特に高齢者・乳幼児・心臓や腎臓に持病がある層、屋外で長時間働くバイクタクシー運転手や建設作業員、屋台の販売員に向けて出された。市は「自身の体調変化に注意し、めまい・吐き気・大量の発汗・脱力感などの症状が出たら速やかに医師の診察を受けるように」とコメントしている。
実気温と熱指数のずれは、タイの暑季を理解するうえで重要なポイントになる。気象データ上の36℃は日本の真夏とほぼ同じ数字に見えるが、湿度70〜80%が常態化する4〜5月のバンコクでは、人体が感じる温度が一気に40℃台中盤まで跳ね上がる。日本人駐在員や旅行者が「あれ、こんなに体力を持っていかれるのか」と驚くのは、ここに理由がある。
実用面で押さえておきたいのは、暑季のピークは午後12時〜15時に集中する点だ。バンコク中心部のアスファルトと建物の輻射熱が重なり、街中の体感温度は気象データ以上に高くなる。屋外活動はこの時間帯を避け、こまめな水分補給(1日2〜3リットル目安)と、コンビニ・モール・BTSなど冷房のきいた場所で身体を冷ますことを意識したい。
なお、バンコク以外の上部地方(北部・中部)でも一部地域で「特に暑い」状態が続いており、気象局は4月29日からの数日にわたり同様の高温警戒を出している。タイ全国で「危険レベル」が連続するのは暑季では珍しくないが、毎年熱中症で搬送される高齢者・路上生活者・屋外労働者は出ているため、自分の身体だけでなく周囲の人にも目を配りたい。