タイ東部チョンブリ県のバンブン郡で2026年4月28日午前5時半、28歳の妊婦が信号待ちで車を止めた直後に車内で女児を出産した。救助隊が現場で臍帯を切り、母子はすぐにバンブン病院へ運ばれて健康が確認された。一方、SNSでは出産した白いトヨタ車のナンバー「9939」が次回宝くじの縁起数字として急拡散している。
バンブン地区の救助隊によると、通報を受けて到着した時、街道344号線のノンチャーク信号機の手前にあるパトロール所近くの駐車場に白いセダンが停まっていた。後部座席には女性が横たわり、両足の間で新生児が泣き声を上げていた。臍帯はまだつながったままで、隊員が即座に切断と清拭を済ませ、清潔なタオルで包んだ。
バンブン病院の救急医療チームが現場に到着するまでの間、応急処置を担当した看護師は「子は女児で健康、声も大きく肺の機能もしっかりしている」と短く伝えた。母子はそのまま病院へ搬送された。女性は妊娠2回目の経産婦で、夫の運転で病院に向かう途中の車内出産だった。
ところが、現場の写真がSNSに出回ると、コメント欄は祝福と並んで「ナンバーは?」というリクエストで埋まった。映っていた車のナンバー「9939」(ランプーン県登録)と、現場までの道路番号「344」が、タイで言う宝くじ予測の有力候補に押し上げられた。タイの政府宝くじは毎月1日と16日に抽選があり、本件発生から数日後の5月1日が次の抽選日となる。
タイには予期せぬ出来事に関わる数字を縁起担ぎで宝くじに入れる習慣が強く根付く。事故現場の番地、僧侶の年齢、車のナンバー、夢で見た数字までもが縁起数字となり、SNSで一斉に共有される。出産は新しい命と幸運の象徴として特に縁起が良いとされる。日本人の感覚なら車内出産と聞いて真っ先に母子の心配が来るところ、タイのSNSでは祝福のスタンプと番号メモが同列に並ぶ。