タイ女優ブア・サロッチャ氏(有名俳優ビーム・カウィーの妹)の自宅に4月23日夜、黒服の男が侵入するという事件が発生した。家族は直ちに警察を呼び、侵入者を現行犯逮捕。所持品を確認したところ、大型コーラボトルに入れたクラトム飲料とナイフが見つかった。本人がSNSで詳細を公開し、タイで自由販売されているクラトム・薬物の規制強化を訴えた。
事件があったのはブア・サロッチャ氏(愛称ブア、2児の母)がバンコク市内に構える自宅。4月23日深夜、身元不明の黒服男が敷地を乗り越えて家の中に侵入した。家族全員が恐怖に震え、即座にコック・クラーム警察署に通報した。
警察はすぐに現場に駆けつけ、不審者をその場で逮捕。所持品検査で発見されたのは、大きな炭酸飲料のペットボトルに入れ替えた大量のクラトム飲料(液体)と、折り畳みナイフ。クラトム(ミトラガイナ葉)は伝統的な葉だが、近年タイでは嗜好用途での自由販売が広がり、依存・精神作用が問題視されている。
ブア氏は自身のインスタグラムに当夜の写真とクリップを投稿。「一晩中、家族全員が恐怖に震えた。ドアの開閉音を聞くたびに今も飛び上がってしまう。警察の皆さんが迅速に駆けつけ、犯人を逮捕してくれて感謝する」とコメントした。
さらに2児の母として、現在のタイのクラトム販売状況に強い懸念を示した。「国のあらゆる角まで売られているクラトムを、成長過程の子どもが簡単に手にできる状況は本当にそれでいいのか。今回は誰もケガをしなかったが、ドアの音に毎回ビクッとしている。薬物の所持・販売・使用すべてに反対する声を改めてあげたい」と訴えた。
タイではクラトムが2022年に違法薬物リストから解除されて以降、路上や市場で液体・葉で販売される事例が急増。嗜好飲料として混ぜ物入りで提供される形態も多く、薬効強化や依存形成のリスクが指摘されている。薬物犯罪や一般の事件で容疑者の所持品に含まれるケースも相次ぎ、規制強化の議論が続いている。
有名人家庭への侵入事件は、タイ国内でも散発的に発生している。SNSを通じた生活情報発信が盛んな環境では、居住エリアが特定されるリスクが高く、著名人の防犯意識・住居セキュリティ強化は継続課題となっている。在タイ日本人駐在員の間でも、高級コンドの警備体制や戸建て住宅のセキュリティシステム整備は関心事のひとつだ。
今回の事件は大きなケガや被害には至らなかったが、クラトム規制の議論に著名人本人が声を上げたことで、SNS上でも規制強化を求める声が拡散している。タイ政府の薬物政策が今後どう動くか、注目される局面となっている。