タイの観光都市パタヤのビーチで6月12日未明、オランダ人の男性観光客が金のネックレスを奪われる事件が起きた。被害額はおよそ14万バーツ(約68万円)。男性に親しげに近づいてきた2〜3人組が、会話を交わして抱きついたあとに立ち去り、その間にネックレスが消えていたという。警察はトランスジェンダーのグループによる犯行とみて捜査している。
ビーチで親しげに近づいてきた一団
事件が起きたのは6月12日の午前0時45分から午前2時ごろにかけて。場所はパタヤビーチのソイ7とソイ9のあたりだ。被害者の男性は、ソイ9のホテルからパタヤ中心部の方向へ歩いていた。 そこへ、2〜3人組が近づいてきた。彼らは男性に話しかけて打ち解け、ハグをしてから去っていったという。男性がネックレスの紛失に気づいたのは、その後、タイ人の知人女性と落ち合ったときだった。盗まれたのは金のネックレスで、価値はおよそ14万バーツ、日本円にして約68万円に相当する。
警察に被害届、防犯カメラを確認
男性は午前3時半、パタヤ市警察署に被害を届け出た。捜査を担当する警察官は、防犯カメラの映像を確認し、容疑者の足取りを追うよう指示している。報道の時点で逮捕者は出ておらず、容疑者の身元も分かっていない。
パタヤの夜に潜む「ハグ強盗」
今回のような手口は、パタヤの夜では珍しくない。親しげに話しかけ、体を密着させたわずかな隙に貴重品を抜き取る。被害者が異変に気づくのは、たいてい相手が立ち去った後だ。深夜のビーチ沿いや繁華街では、こうした巧妙なスリや窃盗への警戒が、観光客にたびたび呼びかけられている。 身を守るには、いくつかのコツがある。目立つ金製品や高価なアクセサリーは、夜の街では身につけない。見知らぬ相手が必要以上に距離を詰めてきたら、さりげなく一歩引く。酒に酔った状態で、人通りの少ない場所をひとりで歩かない。こうした基本を意識するだけでも、被害に遭う確率はぐっと下がる。せっかくの楽しい旅を後味の悪い思い出にしないために、頭の片隅に置いておきたい。
被害に遭ったら、まず通報を
万一、盗難や強盗の被害に遭ったら、できるだけ早く警察に届け出ることが大切だ。タイには外国人観光客向けの「観光警察」があり、全国共通の電話番号1155で英語などにも対応している。被害の状況や場所、時間を正確に伝えれば、防犯カメラの確認といった初動の捜査につながりやすい。 また、海外旅行保険に入っていれば、盗難の被害が補償の対象になる場合がある。その際にも、警察が発行する被害届の受理証明(ポリスレポート)が必要になることが多い。現地での手続きは面倒に感じても、後の補償や再発防止のために、きちんと届け出ておきたい。 パタヤは、にぎやかな歓楽街と美しい海が魅力の街だ。ほとんどの旅行者はトラブルなく滞在を楽しんでいる。ただ、人が集まり夜遅くまで人通りが絶えない場所には、それを狙う者も紛れ込む。ほんの少しの注意で防げる被害は、決して少なくない。



