チェンライ県チェンコーン郡で、ソンクラーン期間中の飲酒検問を「儲かってますね」とSNSで皮肉った男性が翌日、ワイ(合掌)と果物かごを持ってチェンコーン警察署に謝りに来た。タイらしい結末が話題となった。
4月15日、男性はFacebookの地元グループ「ここはチェンコーン(ที่นี่เชียงของ)」に、飲酒検問の写真とともに「儲かってますね、チェンコーン署さん」と投稿した。ソンクラーン中の検問強化を揶揄する内容で、グループ内でコメントが集まり拡散した。
翌4月16日午前11時、投稿者本人がチェンコーン署に出向いた。手には果物かご(กระเช้าผลไม้)を持ち、深くワイ(合掌)しながら「投稿は軽率でした。警察の皆さんに失礼なことをしました」と謝罪した。警察署は謝罪を受け入れ、「投稿する前に考えてください」と注意を促す形で終結した。
タイでは警察や当局に対する批判的な投稿が「不敬」や「名誉毀損」に発展するリスクがある。冗談のつもりの書き込みが当局に目をつけられ、呼び出しや警告を受けるケースは少なくない。コンピューター犯罪法(CCA)の一部条項は批判的な投稿への適用が拡大解釈されることがあり、SNS発言に関するリスクはタイ社会で広く意識されている。
一方でこの一件は「謝罪すれば許してもらえる」というタイ的な文化の側面も示している。直接謝罪に赴き、手土産を持参するという行動は、タイで「面子を保つ」ために取られる定型的な謝罪の作法だ。警察側も大げさに問題化するより穏やかに解決することを選んだ形だ。
ソンクラーン期間中の飲酒運転取り締まりは、交通事故の多発する「7日間危険期間」を乗り切るために欠かせない措置だ。検問が目に見えて増えるのは確かだが、それは国民の安全を守るための活動でもある。
