タイの特別事件委員会がパコーン副首相の議長のもと2569年第1回会合を開き、中東危機に乗じた石油買い占め組織の捜査を「特別事件」として認定することを全会一致で決議した。3月1日に遡って適用され、中東の紛争状況が沈静化するまで継続される。
捜査対象は、登録燃料販売業者であるか否かを問わず、組織的なネットワークを通じて燃料を買い占め、公共生活や産業に深刻な影響を与えた個人・法人すべてである。特別事件捜査法2547年第21条第2項に基づき、DSI(特別捜査局)に強化された捜査権限が付与される。
この決定の背景には、海上で5700万リットルもの石油が「消失」した疑惑や、不審な洋上移送が99航海に及ぶことが判明した一連の捜査がある。さらに国会の施政方針演説でも7億リットル超の石油が所在不明であると追及されており、事態の深刻さが浮き彫りになっていた。
現場レベルでも摘発が相次いでいる。ラチャブリー県の工場ではディーゼル14万2千リットルが備蓄されていたほか、タンクローリー1万1千台が燃料を配送せず買い占めに回していたとの告発も出ている。
特別事件への格上げにより、DSIは通常の警察捜査では困難な広域・複雑な組織犯罪に対して、資産凍結や関係者の出国制限といった強力な手段を行使できるようになる。燃料高騰が市民生活を圧迫するなか、買い占め組織への包囲網は一段と狭まった。


