先に報じたモーターショー2026の最終結果では、132,951台の過去最高記録とBYD首位が大きな話題となった。予約の70%が中国ブランド、BEVが60%超という「EV一色」のショーだったが、その陰でトヨタやホンダのハイブリッド車が静かに存在感を示していた。
トヨタは全ブランド2位の予約台数を確保。エコカーSUVカテゴリではヤリスアティブが同社トップの人気で、ヤリスクロスHEVやカローラクロスHEVも好調だった。ヤリスクロスHEVは80.9万〜92.9万バーツ(約396万〜455万円)、カタログ燃費26.3km/L。日本では同モデルが約228万円からなので、タイ価格は100万円以上高い計算になるが、それでも注文が入る。
ホンダはe:HEVシリーズ(シビック、HR-V、シティ)を前面に押し出した。BEVへの全面シフトを急がず、既存のガソリンインフラで使えるHVで勝負する戦略が、今のタイ市場に刺さっている。
意外な伏兵がGWMのORA 5 HEVである。70.9万バーツ(約347万円)からという手頃な価格設定で「ダークホース」と評された。中国メーカーがEVだけでなくHV市場にも本腰を入れ始めた格好だ。
HV人気の背景には、ディーゼルが50バーツの大台を突破した深刻な燃料危機がある。「EVには興味があるけど、充電スタンドがまだ少ない」「でもガソリン代は節約したい」。そんな層にとって、既存のスタンドで給油できて燃費も良いHVはちょうどいい落としどころだ。
日本メーカーが長年磨いてきたハイブリッド技術が、燃料危機のタイで改めて支持されている。BYDや中国EVの勢いばかりが注目されるが、「まだガソリンで走りたい」というタイの消費者は決して少なくない。

