トヨタ自動車の新型「LAND CRUISER FJ」が、タイで世界に先駆けて生産・販売された後、ついに日本本国でも販売を開始した。販売価格は2.7 VX 4WDで4,500,100円(約945,000バーツ)。生産拠点はトヨタ・モーター・タイランドのバンポー工場(チャチェンサオ県)で、ここがLAND CRUISER FJの世界唯一の生産拠点となる。タイ製の日本車が、本国・日本で逆輸入販売される珍しい構図で、在タイ日本人や日系自動車関係者にとっては誇らしいニュースだ。Autolife Thailandが詳細を伝えた。
チャチェンサオのバンポー工場が「世界生産拠点」
LAND CRUISER FJの世界生産拠点となっているのは、トヨタ・モーター・タイランドのバンポー工場(タイ語:โรงงานบ้านโพธิ์)。チャチェンサオ県に位置する大規模生産拠点で、これまでもピックアップトラックを含む複数の輸出向け車種を製造してきた実績がある。今回のFJはタイで世界初発売され、その後日本を含む世界各国へ輸出するモデルとして位置づけられている。タイ製造業の品質と能力が、最も厳しい本国市場である日本でも認められた形だ。
日本仕様は1グレード4,500,100円
日本での販売価格は、2.7 VX 4WDの1グレードで4,500,100円(約945,000バーツ)。タイ版と同じ1グレード展開で、エンジンは2.7Lガソリンの4WDという構成だ。日本国内では大型SUV市場の中堅価格帯に位置する設定で、ランドクルーザー300・250より小ぶりな「FJ」として、新たな選択肢を提示する形になる。
タイ国内では物品税25%が課税
トヨタ・モーター・タイランドの説明によると、タイ国内販売時のLAND CRUISER FJは、CO2排出量241g/kmに基づき物品税率25%が課税される構造になっている。日本国内では税制が異なるため、同じ車種でも実質的な購入総額は両国で違いが出る計算だ。タイ市場で先行販売されたモデルだが、生産拠点が同じであるため部品供給・品質管理の構造は基本的に共通している。
タイ製造業の威信を示すモデル
タイの自動車工業界では、現在「中国EV参入による生産基盤崩壊」「EV 3.5補助金2027年終了」など重要な課題が連続して報じられている。そうした中で、トヨタが「世界生産拠点としてタイを選び、日本本国にも逆輸出する」と打ち出したことは、タイの製造能力と品質に対する強い信任のメッセージにもなる。10協会連名で政府にEV 3.5以降の保護政策を要請している自動車関連業界にとっても、追い風となる事例だ。
関連背景
タイで日系自動車メーカー・部品サプライヤーに勤務する駐在員にとって、「自分たちの拠点で作った車が日本でも売られている」というのは士気を上げる出来事だ。日本一時帰国時にディーラーでFJを見かけたら、「これは私たちが作ったものだ」と感慨を持って眺められる場面が増えそうだ。同時に、両国の価格差、税制の差、装備の違いといった具体的な比較材料も、今後の続報で明らかになっていくだろう。






