タイの自動車市場で2026年1〜3月期(Q1)の新車登録台数が累計20万1,033台に達した。首位はトヨタが68,493台で34.1%のシェアを獲得、2位ホンダ22,619台(11.3%)、3位いすゞ20,256台(10.1%)と続き、日本ブランドが主力の座を維持している。一方、Top10にはBYD、OMODA JAECOO、MGなど中国系メーカーが食い込み、特にBYDが14,164台で4位に躍り出るなど、中国EVの台頭が数字としてはっきり現れた四半期だ。在タイ日本人駐在員の車選び、中古市場の動向把握にも直結する重要データだ。
トヨタが68,493台で1位独走、シェア34.1%
タイの自動車専門メディアAutolife Thailandがまとめた集計によると、トヨタは2026年Q1で68,493台を登録、市場シェアは34.1%。これはタイ自動車市場全体の3分の1超を1社で押さえる独占的地位を示す。2位のホンダ(22,619台)と3倍以上の差をつけており、トヨタの強さは依然として圧倒的だ。
2-3位はホンダ・いすゞ、4位にBYDが14,164台で割り込み
ランキング2位は日本車のホンダで22,619台、シェア11.3%。3位はいすゞ20,256台、シェア10.1%。Top3を日本車が独占する形は変わらないが、注目は4位だ。中国EV大手BYDが14,164台、シェア7.0%で4位に躍り出ており、前年同期と比べてポジションを大きく上げてきた。
5位OMODA JAECOO、6位MG、7位三菱と続く
5位は中国・奇瑞傘下のOMODA JAECOOで10,858台、シェア5.4%。タイ参入から短期間でTop5に食い込む実績を示した。6位はMG(中国SAIC傘下、タイで合弁生産)8,814台、シェア4.4%。7位の三菱トライトン中心のMITSUBISHIが7,533台、シェア3.7%。Top7のシェア合計は76.0%に達し、市場の上位集中が一段と進んでいる。
日本ブランド合計シェア約60%、中国系合計約17%
Top10内で確認できる日本ブランド(トヨタ、ホンダ、いすゞ、三菱)合計で118,901台、シェア約59.2%。中国系3ブランド(BYD、OMODA JAECOO、MG)合計で33,836台、シェア約16.8%。台数規模では依然として日本ブランドが圧倒しているが、中国EVの伸びは数年単位で見ると確実な台頭傾向にある。Tesla(16位、2,087台、1.0%)も一定の存在感を示している。
ピックアップQ1販売3.9万台との対比
別途公表されたQ1ピックアップ販売集計(38,852台)ではトヨタとIsuzuの上位2社で83%を占める寡占構造だった。今回の乗用車含む全体登録では、トヨタが圧倒的1位を維持する一方で、BYDをはじめとする中国EVが台数規模でも乗用車市場の存在感を強めている構図だ。タイ自動車工業会10協会が共同で「中国EV参入への保護政策」を政府に要請する声明を出した背景には、こうした登録台数の変化が読み取れる。
在タイ日本人駐在員の車選び
タイで新車・中古車を購入する際の参考として、トヨタ・ホンダ・いすゞ・三菱の4ブランドは依然として中古流通量とリセールバリューが安定している。一方、BYDなど中国EVは新車段階で価格魅力が大きいが、中古売却時の値下がりリスクも考慮したい。長期駐在で4年以上保有する見通しがあるなら、日本ブランドの寡占構造を踏まえて選ぶのが定石。短期で買い替える前提なら、中国EVの新車優遇制度も選択肢に入る。