国家経済社会開発委員会(NESDB、通称「サパパット」)が「タイで石油が不足することはない」と保証した。同時に特別捜査局(DSI)がタイ国内の大型石油貯蔵施設8カ所を調査し、備蓄の横流しや不正がないことを確認したと発表した。
DSIの調査は首相の指示を受けたもので、8つの大型クラーク(石油貯蔵施設)に立ち入り検査を実施。いずれも「不正は確認されなかった」とする結果が報告された。
しかし現場の実態は政府の説明と乖離している。カンペーンペット県では住民が夜通しスタンドに並び、ベトン(南部国境の町)ではスタンドが曜日別に給油制限を導入した。備蓄が「ある」ことと末端に「届く」ことは別問題であり、流通の問題が解消されていない。
DSIの調査対象が大型施設8カ所に限られた点にも疑問が残る。タイ全土には中小の燃料業者が多数存在し、元財務大臣カーン氏は「中間流通で何が起きているのか」を追及する緊急動議を25日に提出する予定だ。
日本では石油備蓄法に基づき、国家備蓄と民間備蓄の量が毎月公表され、経済産業省がリアルタイムで監視している。タイでは備蓄の管理体制が不透明な部分があり、今回のDSI調査はその透明性確保の第一歩と位置づけられている。