タイ南部パンガー県で6月27日、観光客を乗せていた象が突然暴れ出し、世話役の男性が踏まれるなどして死亡した。一緒に乗っていたオマーン人の観光客もけがを負った。象に乗る観光アクティビティの最中に起きた惨事で、タイで根強い人気の象乗り体験の危険性が改めて浮き彫りになった。
事故が起きたのは6月27日午後2時半ごろ、パンガー県ソンプラーク地区。タイ・メディアによると、世話役(マハウト)のチャイヤン・プラダップシーさん(32)が、20歳の雄象「トーンカム」を操り、観光客2人を乗せて歩いていた。象が水に入ろうとしたため、チャイヤンさんがフックを使って制止したところ、象が興奮して言うことを聞かなくなったという。
象は乗っていた観光客2人を振り落とし、約100メートル走った後、激しく体を揺すってチャイヤンさんを落とし、襲いかかった。チャイヤンさんは骨折を含む重傷を負い、死亡が確認された。同乗していたオマーン人男性(33)も負傷し、パンガー病院へ運ばれた。
暴れた象トーンカムはその後、近くの森で見つかり、県の家畜当局が鎮静処置を試みた。タイでは2026年5月にも、プラチンブリ県のタップラーン国立公園で象に関わる死亡事故が起きたばかりだ。
象は賢く穏やかなイメージがある一方、体重数トンの野生動物であり、興奮すると人の力では制御できない。象乗りやえさやりといった人気の体験には、こうしたリスクが伴うことも知っておきたい。

