タイ南部の観光地クラビで6月10日、数時間にわたって降り続いた大雨で運河が氾濫し、アオルク郡の集落が広い範囲で浸水した。300世帯を超える住民が避難し、自治体や救助隊は高齢者や寝たきりの患者を一人ずつ運び出した。水位はなお上がり続けているという。
運河が氾濫、寝たきりの患者も救出
浸水したのは、アオルク郡アオルクタイのスックサワット地区を中心とする一帯だ。長時間の雨で運河の水が堤防を越えてあふれ出し、住宅地に流れ込んだ。水の深さは30〜40センチに達し、流れも速かった。
アオルクタイ自治体のナワコーン町長や職員、救助隊が現場に入り、住民を安全な場所へ避難させた。とくに自力で動けない高齢者や寝たきりの患者については、人手をかけて屋外へ運び出したという。一帯には300戸あまりの住宅が立ち並んでおり、被害の広がりが懸念されている。
水位はなお上昇、警戒が続く
雨が一帯に降り続いたあとも、水位は下がる気配を見せていない。むしろさらに高くなる見通しで、流れの速い濁流が住宅の間を走る状態が続いた。当局は引き続き、住民の避難と安全確保を急いでいる。
雨季に入ったタイ南部
タイは例年5月ごろから雨季に入り、とりわけ南部では、短時間に激しく降る雨で川や運河があふれる鉄砲水が毎年のように起きる。クラビはアオナンやピピ諸島への玄関口として知られる観光地でもあり、この時期に同地を訪れる人は、天候や現地の冠水情報に注意を払っておきたい。
