タイ中央北部のペッチャブーン県で5月10日午後2時半頃、夏季嵐(パーユー・ルードゥー・ロン)が2日連続で同地域を直撃し、強風で大型ユーカリの木が倒れて高圧電線を巻き込み、電柱7本が折損する事故が発生した。県中心部のペッチャブーン市の約半分が停電し、信号機も停止。住民の家屋にも被害が広がっており、現在被害状況を調査中だ。幸い負傷者はゼロで、午後6時までに地方電力公社(PEA)が電気供給を復旧させた。
被害が集中したのは、ペッチャブーン県ムアン郡サディアン区とナガウ区。両地域は1時間以上にわたって強風と大雨に晒され、住民の家屋に屋根の損壊や倒木被害が広がった。警察と災害対策職員が現在被害状況の調査を進めている。
電柱倒壊事故の現場はサディアン区バーン・パークプー周辺。サラブリ-ロムサック幹線道路沿いで、強風で倒れた大型ユーカリが上空の高圧電線(PEA管轄)を巻き込み、衝撃で7本の電柱が連鎖的に折損した。この事故でペッチャブーン市街地の広範囲で停電が発生し、信号機も停止。職員はカラーコーンを設置して交通整理を行い、二次事故を防止した。
ペッチャブーン地方電力公社(PEA Phetchabun)の作業員チームが嵐沈静後にすぐ現場に派遣され、午後6時までに電力供給を回復。倒壊した7本の高圧電柱については、明日以降に重機を投入して新規電柱への交換工事が進められる予定。
タイ中央北部のこのエリアは、5月の雨季入り前後に夏季嵐が頻発するパターンが続く。タイ気象局TMDが5月10日17時に不安定気象警報第11号(最終号)を発表し、5月11日も大雨と突風が継続する見通しとした警報の通り、嵐は依然として活発な状態にある。
同時期にナラティワート県では5月4日から続く泥炭湿地火災が拡大するなど、同じタイ国内でも気象条件によって北部・東北部の局地的大雨と南部の乾燥・火災が並走する複雑な状況が続いている。気象局はエルニーニョの影響で5-7月の少雨と高温の長期化を警告しており、今後数週間は局地的気象変動への対応が必要となる。
タイ在住の日本人駐在員にとって、ペッチャブーンは観光地としての知名度は限定的だが、北部チェンマイ・チェンライへの陸路移動の中継地となる場所だ。今後の数日間、北部・東北部への移動で同様の局地的嵐に遭遇する可能性があり、特に高速道路の高架部分・峠道での倒木による道路封鎖、停電による交通信号機停止に注意が必要となる。