タイの自動車情報サイトAutolife Thailandがまとめた2026年4月のコンパクトセダン(Cセグメント)販売台数で、ホンダ・シビックが821台、シェア50.8%で首位に立った。セグメント全体の登録は1,615台。注目は2位のテスラ・モデル3で、610台を売り上げシェアは37.8%に達した。電気自動車(EV)がこの分野の販売の約4割を占めるまでになり、ガソリン車の牙城だったセダン市場の構図が大きく変わりつつある。
シビックとモデル3の一騎打ち
4月のCセグメントは、事実上シビックとモデル3の2車種による争いとなった。首位のシビックはガソリンとハイブリッドで821台、2位のEVであるモデル3は610台。この2車種だけでセグメント全体の約9割を占めた。シビックはホンダの世界戦略車で、タイでも長年にわたりスポーティなセダンとして安定した人気を保ってきた。
3位は日本勢のトヨタ・カローラアルティスで169台(シェア10.5%)。かつてはシビックと並ぶ定番セダンだったが、モデル3の3分の1以下の販売にとどまった。4位以下はマツダ3が10台、中国系のEVが数台と続き、上位2車種との差は大きい。コンパクトセダンの主役が、明確に絞られてきたことがうかがえる。
EVがセダン販売の4割を占める
今回のデータで際立つのは、EVの存在感だ。内燃機関(ガソリン・ハイブリッド)が合計1,000台でシェア61.9%だったのに対し、EVは615台で38.1%を占めた。そのEVのほとんどがテスラ・モデル3である。
テスラは数年前にタイへ正規に参入し、その後の値下げによって手の届きやすい価格帯に近づいた。タイ政府もEVの購入補助や現地生産を後押しする政策を進めており、こうした追い風が販売を押し上げている。これまでセダンといえばガソリン車が当たり前だったが、コンパクトセダンの分野では、EVがすでに3台に1台を超える水準まで浸透している。
日本車とEVが競うタイ市場
タイは日本メーカーが長年市場をリードしてきた自動車大国であり、シビックやカローラといった日本のセダンは今も根強い支持を得ている。一方で、テスラや中国ブランドのEVが新たな選択肢として急速に広がり、消費者の関心を集めている。
コンパクトセダンは市場全体に占める台数こそ大きくないが、ガソリン車とEVがどう競り合うかを映す象徴的な分野でもある。日本勢が強みとする商品力や信頼性と、価格やデザインで攻めるEV勢の競争が今後どう推移するのか。月ごとの販売データが、その行方を映していくことになる。