死亡したのはプット・ナッチャブット氏(51)。3月24日午後10時53分にクイブリ郡のPTTスタンドに到着し、給油行列の先頭近くに車両を駐車したとみられる。翌25日、雇用主が電話がつながらないことを不審に思い、GPSで車両位置を特定。スタンドに連絡したところ、後部座席でプット氏が死亡しているのが発見された。エンジンは依然としてかかったままだった。
警察はいくつかの死因を調査している。有力な仮説は、エンジンをかけたまま車内で休息していた際に、わずかに開いた窓から排気ガスが流入し、一酸化炭素中毒に至ったというものだ。持病による突然死の可能性も排除されておらず、解剖結果を待っている段階にある。
プラチュアップキリカン県は、バンコクとタイ南部を結ぶ幹線道路が通る。長距離トラックの給油需要が高い地域だが、燃料危機の影響で給油に何時間も待たされる状況が続いていた。深夜にスタンドに到着し、翌朝の給油を待って車内で仮眠を取る運転手は珍しくない。
今回の死亡事例は、燃料不足が単なる経済的な問題にとどまらず、人命に関わる事態に発展していることを示している。長時間の給油待ちは、密閉された車内での一酸化炭素中毒や、過労による健康悪化といったリスクを伴う。
政府は燃料供給の正常化を急いでいるが、地方のスタンドでは依然として品薄と行列が解消していない。運送業者の安全確保は、燃料政策と並ぶ喫緊の課題だ。
