バンコクで配車アプリ「ボルト」の運転手が日本人男性を殴打した事件で、運営会社のボルト・タイランドが公式に見解を示した。会社は、この運転手のアカウントを永久に停止し、被害者には補償を行ったことを明らかにした。暴力や不適切な行為は一切容認しないとして、安全な運営に努める姿勢を強調している。 (関連記事:邦人暴行のBoltドライバーを立件、無免許も判明 政府介入で業界調査へ)
ボルトが運転手を永久に追放
ボルト・タイランドは、スクンビット地区で起きた日本人乗客への暴行について、深く遺憾の意を表明した。会社は、暴力やあらゆる不適切な行為をプラットフォーム上で認めない方針だとし、通報を受けてただちに事実関係を調べ、関係当局とも緊密に連携してきたと説明した。
そのうえで、問題の運転手に対しては方針に基づいて厳格な措置を取ったとして、アカウントの利用を永久に停止したことを明らかにした。運転手側は、責任を取るために被害者へ謝罪したいと申し出たが、被害者がそれを望まなかったため、その意向を尊重したという。
被害者への補償と捜査への協力
被害者への対応について、会社は、事件のあとも継続して連絡を取り、支援を続けてきたと述べた。さらに、被害の影響を和らげるための補償の措置も、すでに講じたとしている。被害者は示談を拒み、正式な法的手続きを求めていたが、会社としては別に補償で支えた形だ。
ボルトは、今回の暴行が同社の定める安全とサービスの基準に反するものであり、容認できないと改めて強調した。乗客の安全を最優先とし、安全で信頼できるサービスを提供することが使命だとして、引き続き当局の捜査に全面的に協力する考えを示した。
アカウントは本人名義だったと説明
今回の発表では、報道された一部の内容についての訂正もあった。先に、運転手が他人のアカウントを使っていたとの情報も流れていたが、ボルトによれば、運転手は自分自身のアカウントで営業していたという。運転手は、今後の法的な手続きにも応じる意向を示しているとされる。
配車アプリの運転手による暴力事件は、利用者の安全への不安を一気に高めた。運営会社が運転手の永久追放や被害者への補償といった対応を明確に示したことは、信頼の回復に向けた一歩といえる。当局による配車業界全体の安全見直しも控えるなか、各社の対応が改めて注目される。