タイ政府が、保養地ホアヒンの空港を国際線が発着できる空港へと整備し、海外路線を再開させる方針を打ち出した。滑走路や安全設備を改修して民間航空局(CAAT)の認証取得を目指し、マレーシアやシンガポール、香港との直行便を視野に入れる。タイ航空にも国内線の増便や地方都市への新路線を求めている。
ホアヒン空港を「湾岸地域の国際玄関」に
首相府によると、運輸副大臣が5月30日に現地を視察し、空港整備の方針を確認した。16番滑走路の安全区域の拡張や、空港周辺の地下道の建設を進め、2026年8月の完成を目指す。国際線の運航には民間航空局の認証が必要で、その取得を急ぐ。政府はホアヒンを「タイ湾岸地域の国際的な玄関口」と位置づけ、観光の恩恵を地元のプラチュアップキリカン県に広げたい考えだ。
マレーシア・シンガポール・香港線を視野
再開や新設が検討されているのは、マレーシア、シンガポール、香港との路線だ。ホアヒンとクアラルンプールを結ぶ便は、2018年から2020年にかけて運航されていた実績がある。あわせて、クラビやスラタニといった地方空港の国際化も進める方針だ。ホアヒン空港の現在の処理能力は1時間あたり300人で、滑走路は2,100メートル、エアバスA320やボーイング737-800が発着できる規模だ。
タイ航空に地方路線の拡充を要請
政府はタイ航空に対し、国内線の増便と、地方都市を結ぶ新たな国際路線の開設を提案した。クラビ、ウボンラチャタニ、ナコンシータマラートなどへの便の拡充が挙がっている。タイ航空は現在、チェンマイやチェンライ、コンケン、ウドンタニ、ハジャイ、プーケットなどへ国内線を運航している。
長期滞在・医療ツーリズムも後押し
ホアヒンは王室にゆかりのある落ち着いた海辺の街で、長期滞在やヘルスツーリズムの拠点としても知られる。国際線が戻れば、近隣国からの旅行者や長期滞在者がアクセスしやすくなる。バンコクの空港に集中しがちな国際線を地方へ分散し、観光の裾野を広げる狙いもある。


