タイの警察が、制服を着た警官に対し、腕組みやポケットに手を入れるといった6つのしぐさを禁止した。だらしなく見えたり、市民に威圧感を与えたりする姿勢を改め、相談しやすく親しみやすい警察を目指すという。5月27日付で出された通達によるもので、近年は警官のSNSでの活動も増え、見た目や振る舞いの基準をそろえる必要が出ていた。
禁止された6つのしぐさ
通達で名指しされた、制服警官がしてはいけないしぐさは6つある。腕を組む、腰に手を当てる、ポケットに手を入れる、後ろ手を組む、脚を組んで座る、そして壁に寄りかかる、といった姿勢である。いずれも日常ではよく見かける何気ない動作だが、制服を着た警官がやると印象が変わる、というのが当局の考えである。
なぜ姿勢にまでこだわるのか
警察は、それぞれのしぐさが与える印象を具体的に挙げている。腕を組む姿は、心を閉ざして話を聞く気がないように見える。腰に手を当てる姿は、感情的で対立的に映る。ポケットに手を入れる姿は、やる気がなさそうに見える。脚を組んだり壁に寄りかかったりする姿は、緊張感がなくだらけて見えるという。
こうした姿勢を避けることで、市民が気軽に相談できる雰囲気をつくり、職業人としての基準を引き上げるのが狙いだ。
SNS時代の警察像
今回の通達は、国家警察長官の指示を受け、要人警護を担う部門の一つが5月27日に出した。背景には、警官みずからがSNSで情報を発信したり、インフルエンサーのように活動したりする例が増えていることがある。
警官の姿が動画や写真で広く出回る時代になり、見た目や振る舞いが警察全体の印象を左右しやすくなった。小さなしぐさの統一は地味な取り組みに見えるが、市民との距離を縮めたいという意識のあらわれといえる。