タイ・ルーイ県ムアン郡で5月23日早朝5時40分、軍と警察の合同タスクフォースが2か所を同時に強制捜査し、ヤーバ(覚醒剤錠剤)2,000万錠とアイス(結晶メタンフェタミン)約2トンを押収した。摘発現場はハイウェイ21号沿いのバーンシアオ町内倉庫と、ワンサプン-プールアン通り沿いのクッドポン町内の住居の2か所で、それぞれヤーバ1,000万錠ずつが見つかった。容疑者4人が逮捕され、車両4台と携帯電話4台も押収された。今回のアイスは4月10日に押収された1,958kgと4月11日の498kgに、今回の追加押収を加えた累計2トン規模で、ラオス国境沿いのルーイ県を中継点にした大規模な麻薬流通網が浮上している。
ルーイ県ムアン郡の倉庫と住居を同時摘発
摘発が行われたのはルーイ県ムアン郡内の2か所。1つはハイウェイ21号(ルーイ-ペッチャブーン路線)沿いのバーンシアオ町(タンボン・バーンシアオ)にある倉庫で、もう1つはワンサプン-プールアン通り沿いのクッドポン町(タンボン・クッドポン)内の住居。軍と警察は事前情報をもとに同時刻に踏み込み、それぞれの場所から1,000万錠ずつ計2,000万錠のヤーバ錠剤を発見した。袋詰めされて積み上げられた状態だったとみられる。
アイス約2トンは4月以降の捜査の延長線上
今回の押収のうちアイス(結晶メタンフェタミン)約2トンは、4月以降の関連捜査の累計分にあたる。4月10日に1,958kg、4月11日に498kgが押収されており、5月23日の追加押収を含めると累計2トンの規模になる。麻薬抑制局(ป.ป.ส.)・治安情報部隊・第24歩兵中隊などが合同で「組織的なネットワーク」を追跡してきた捜査の節目となる結果。
軍-警察の合同タスクフォース、容疑者4人と車両4台押収
摘発に動員されたのは陸軍第24歩兵中隊、タイ警察の麻薬抑制部隊、治安情報部隊などの合同チーム。容疑者は4人を現場で確保した(身元の詳細は警察から発表されていない)。さらに車両4台と携帯電話4台が押収され、車内の通信記録や移動履歴から、上位の指示役と国境を越えた取引相手を特定する追加捜査が進められる見通し。
ラオス国境沿いのルーイ県、麻薬中継点として浮上
ルーイ県はタイ東北部でラオスのサーニャブリ県と国境を接する。メコン川の対岸にあたる地域はミャンマー・シャン州を経由したヤーバ・アイスの輸送経路の一部とみられ、トンネル状の道筋として麻薬輸送網に利用されてきた歴史がある。今回のように倉庫と住居の2か所同時で大量押収できた事案は、ルーイ県を物流拠点とする組織的なネットワークが存在していたことを示唆している。
上位指示者と国境越え取引網の追跡へ
タイ警察は容疑者4人の取り調べを進めるとともに、押収車両のGPS履歴、銀行口座の動き、関係者リストを精査し、ネットワークの「指示者」と「卸先」を絞り込む段階に入っている。タイ国内消費にとどまらず、マレーシアやインドネシアへの輸出ルートに乗せられていた可能性も含めて、国境を越えた捜査協力が必要になりそうだ。

