メコン川とその支流の河床堆積物からヒ素が296mg/kgという極めて高い濃度で検出され、学者が「鉱山周辺と同等の危険水準」と警告した。魚や底生生物の摂取を避けるよう勧告が出されている。
4月11日にタイの環境汚染管理事務所1が、チェンライ県を流れるメコン川、コック川、サーイ川、ルアック川の河床堆積物の検査結果を公表した。その数値は「極めて危険な状況」と評価され、4月15日にはオンラインセミナー「メコン川の汚染物質危機」が開かれた。
学者によると、296mg/kgというヒ素濃度は、鉱山の周辺地域で測定されるレベルに匹敵する。メコン川上流での採掘活動やダム建設が堆積物の流れを変え、有害物質が蓄積しやすい環境を作り出している可能性がある。
勧告は明確で、メコン川とその支流で捕れた魚やエビ、貝類など底生生物の摂取をすべて避けるべきとしている。特に川沿いの住民が日常的に食用にしている淡水魚は、ヒ素が体内に蓄積するリスクが高い。ヒ素の慢性摂取は皮膚病変、がん、神経障害を引き起こすことが知られている。
メコン川はタイ東北部の住民にとって重要な水源であり漁場でもある。今回の調査結果は、ノーンカーイやナコーンパノムなどメコン川沿いの県に住む在タイ日本人にとっても見過ごせない情報である。



