タイ・チェンマイ県チェンダーオ郡ムアンナー町バーンナームルー村で5月24日午前2時30分、ミャンマー国境を抜けてチェンダーオの市街地に向かっていたピックアップ車を国境警察(ตชด.) 第335歩兵中隊が追跡・停止させ、運転手1人の身柄を確保したうえでヤーバ(覚醒剤錠剤)200万錠を押収した。作戦は陸軍パームアン部隊の情報部、行政当局の情報、地元住民の密告に基づく合同オペレーションで、政府の麻薬抑止政策に沿った国境地帯の取り締まり強化の一環として実施された。
5月24日午前2時30分、チェンダーオ郡で検問所設置
事件が起きたのはチェンマイ県チェンダーオ郡ムアンナー町(タンボン・ムアンナー)のバーンナームルー村。バーンフアイナムリン村とバーンナームルー村を結ぶ公道上に、国境警察第335歩兵中隊長のウィーラワット・ターケオヤン警備中佐が指揮する麻薬抑止隊員チームが特別検問所を設置した。情報筋からの「ミャンマー国境からチェンダーオ市内にヤーバを運ぼうとする車両がある」という通報に基づく緊急配備だった。
情報源は軍・行政・住民の合同ネットワーク
通報は1か所からではなく、複数の情報源が同時に動いていた。陸軍パームアン部隊(กองกำลังผาเมือง)の軍事情報、国境警察第335部隊の情報部、行政の情報担当、そして国境近隣に住む住民からの密告が連携した結果。市民が国境を通る不審車両を発見した時点で、警察と軍に伝わる仕組みが機能した形になる。
検問所突破を狙ったピックアップ車を追跡
検問所前で停止指示を受けたピックアップ車は、警察の制止を無視して逃走を試みた。国境警察隊員は車両を追跡し、ほどなくして車を停止に追い込んで運転手1人を確保した。車内には大量のヤーバ錠剤が積み込まれており、計200万錠に達した。これは1錠あたり末端価格を約100バーツとすれば総額約2億バーツ規模の押収となる。
チェンダーオ国境はミャンマー側からの主要密輸ルート
チェンダーオ郡はタイ北部チェンマイ県の最北端に位置し、ミャンマー・シャン州と国境を接する。シャン州の山岳地帯はワ州連合軍(UWSA)系のグループが管理する麻薬製造拠点があるとされ、ヤーバとアイス(結晶メタンフェタミン)の主要供給源として知られている。チェンダーオ郡内の小道や国境沿いの非公式ルートは麻薬密輸ルートとして繰り返し利用されており、国境警察と軍はこの地区での検問を強化してきた。
前日5月23日のルーイ県大規模摘発に続く北部捜査
タイ国内では前日5月23日にも、ラオス国境沿いのルーイ県ムアン郡でヤーバ2,000万錠とアイス約2トンが押収されたばかり。今回のチェンマイ・チェンダーオでの押収は、ミャンマー国境側の北部ルートも依然として活発であることを示している。タイ警察と軍は北部・東北部の国境地帯で同時並行的に取り締まりを強化しており、上位の指示役と国境を越えた取引網の特定が今後の焦点になりそうだ。

