バンコク・ペッチャカセム警察署が2026年5月15日、バンサエ区の貸間で40歳のタイ人男性を逮捕した。容疑は13歳未満児への性的虐待で、トンブリー刑事裁判所の逮捕状による。被害者は8歳のタイ人少女で、5月2日に自宅で入浴に行く途中に被害に遭った。容疑者の体内から薬物が検出され、薬物使用容疑も追加された。タイの児童保護法は13歳未満の児童に対する性的犯罪を最重度の罪として扱い、最長20年以上の懲役が科される。在タイ日本人の駐在員家族にとっても、日常の安全管理を再考させる事件だ。
5月2日に発生、8歳少女が入浴中に被害
事件が発生したのは2026年5月2日。被害者の8歳少女が自宅で入浴へ行こうとしていた最中に襲われた。少女が両親に出来事を話し、両親がペッチャカセム警察署に通報したことで捜査が始まった。警察は少女を医療機関へ送って身体検査を実施し、関連専門職(多職種チーム)と共同で事情聴取を進めた。証拠を集めた上で逮捕状を裁判所に申請し、5月15日に容疑者の身柄を確保した。
40歳男性「エック」逮捕、薬物検出で起訴項目追加
ペッチャカセム警察署のプラモート・ジャンブンケオ署長が捜査チームを率いて、バンサエ区の貸間で容疑者「エック」(40歳、バンコク住民)を逮捕した。容疑者は当初「何もしていない」と否認したが、警察は否認のままでも証拠を組み立てる方針を示した。逮捕時の身体検査で薬物が検出されたため、薬物使用容疑が追加された。容疑者は薬物使用と性的虐待の2つの起訴項目で送検される見通しだ。
タイの児童保護法、最重度の罪
タイの刑法では、13歳未満の児童に対する性的犯罪は「強姦罪」より重く扱われる「重度児童性犯罪」に分類され、被害者の年齢が下がるほど刑期が伸びる仕組みになっている。8歳という年齢に対する性的虐待は、最長20年以上の懲役と数十万バーツの罰金が科される可能性が高い。被害者は法廷で証言する代わりに、児童心理専門家を介した「ビデオリンク証言」を選択する権利があり、二次被害を防ぐ制度が整備されている。
駐在員家庭の安全意識
タイで暮らす日本人駐在員家庭にとって、子供の安全は最も気になる課題の1つだ。コンドミニアム・サービスアパート・一軒家のいずれの住居形態でも、(1)子供が一人で歩く時間帯と動線、(2)アパート内の共用エリア(プール・遊び場・廊下)での見守り、(3)信頼できるベビーシッター・メイドの背景確認、(4)タイ語が話せる近隣住民との関係構築、を意識するのが現実的だ。今回の事件は被害者の住む建物内で起きた可能性が高く、貸間・サブレットの管理体制の問題も問われそうだ。タイ警察への通報は緊急時191、性的犯罪専門のホットライン1300、または日本大使館領事部経由でも対応可能だ。