タイ・コーンケン県ムアン郡ナイムアン区にあるテパラック5コミュニティの住宅で2026年4月28日(火曜日)、4歳の女児が駐車中の家族の車内で死亡しているのが見つかった。母親と「あとで一緒に出かけよう」と約束した後、女児が1人で車に乗り込み、暑季の車内に閉じ込められた状態だった。コーンケン警察への通報は午後2時30分。
34歳の母親は警察に対し、帰宅した際に娘へ「あとで出かけようね」と声をかけ、自分は家の中に入って休憩を取ったと説明した。その後、娘は近所に住む祖母の家へ行ったものと思い込み、姿を見ていなかったという。しばらく時間が経ち、車の方へ戻った母親が、娘が後部座席で倒れているのを発見し、救助を呼んだが間に合わなかった。
住宅に設置された防犯カメラには、女児が車の後部右側のドアを開けて1人で乗り込み、ドアを閉める瞬間が記録されていた。映像には他の人物の姿はなく、女児が「お出かけ」の時間を待つ間に自分から車に入り、閉じ込められた状況が裏付けられた。
タイの4月は暑季のピークで、屋外気温が35〜38℃に達する日が続いている。直射日光が当たる駐車中の車内温度は、わずか30分程度でも50℃を超えることがあるとされ、子どもや高齢者にとっては短時間でも致命的になる。今回のケースも母親が家の中で休憩している間という比較的短い時間で、女児が外に出られなくなり熱中症で命を落としたとみられる。
タイ国内では、毎年暑季に「子どもを車内に置き忘れた」「子どもが車に乗り込んで気づかなかった」事故が繰り返し報告されている。日本でも同種の事故は起きるが、タイの体感温度は日本の真夏を上回る期間が3〜4か月続くため、駐車車両の危険性はより高い。家庭で車を持つ場合、駐車後にキーを抜く・ドアを必ずロックするだけでなく、室内から子どもの姿を見失った瞬間に駐車場をまず確認するのが現実的な対策になる。
タイの「あとでお出かけ」「待っててね」という親子のやり取り自体は日本と変わらないが、今のタイの気温では、4歳児が暑い車内に1人で30分閉じ込められた時点で命を落とすリスクが現実のものになる。家庭での「ちょっと家の中で休む」が、想像していなかった結末を招いた事件である。