タイAirAsia(Thai AirAsia)が4月27日までに2026年夏期スケジュールを改訂し、ドンムアン空港発の国際線9路線を一時運休すると発表した。最も短いものでも2カ月、最長6カ月にわたる運休となり、ジェット燃料費の高騰で経営圧迫が強まる中、便数の絞り込みに踏み切った形だ。
運休対象は、カトマンズ(4月28日-8月1日)、デンパサール(5月1日-6月30日)、シンガポール(5月12日-6月30日)、香港(5月11日-6月30日)、クアラルンプール(4月29日-10月24日)、アーメダバード(5月27日-10月25日)、グワハティ(4月28日-10月24日)、ジャイプール(5月11日-10月24日)、ラクノウ(6月2日-10月24日)の9路線。インド・東南アジア・南アジアの観光・出張需要をピンポイントで止める格好になる。
影響便数は、カトマンズ便週4便と週3便、デンパサール便1日1便、シンガポール便1日2便、香港便1日1便、インド各都市便は週4-5便ずつ。クアラルンプール線とインド4都市は最長10月24-25日まで運休が続く長期措置で、Don Mueangハブを使う格安経路の選択肢が、東南アジアと南アジアで広く狭まる。
背景はジェット燃料A-1価格の急騰だ。中東紛争の影響で1バレル約80ドルから140ドル超まで上昇し、戦前水準の2-3倍に達した。燃料費は運航コストの約30%を占めており、価格倍増は1便あたりの収支を直撃する。
航空業界の燃料危機はキャリア横断で広がっている。同じ4月にはタイ国際航空が5月に46便運休を発表しており、日本路線の燃油サーチャージも5月発券分から倍増する。LCC側はサーチャージで吸収しきれず、減便で対応する構図が鮮明になっている。
ドンムアンを起点とするLCCの東南アジア・南アジア旅行は、在タイ日本人の家族旅行・週末小旅行・出張で日常的に使われてきた。香港・シンガポール・バリなど観光人気路線が一時運休となれば、競合キャリアへ需要が流れて運賃上昇も避けにくい。10月までの長期措置が含まれる以上、夏休み・お盆の予定は早めに代替路線を確保するのが現実的だ。