タイの7-Eleven店内で外国人女性観光客が自分の頭から牛乳とスナックをぶちまける動画を撮影し、4月25日にネット上でバイラル化した。タイ人ユーザーから「店員と次の客への敬意がない」と強い批判が起き、女性は元動画を削除したものの、コピーが拡散して炎上は続いている。報道によれば女性はカザフスタンからの旅行者という。
動画では女性がまず棚からスナック菓子を取り、開封して自分の頭と床にぶちまける。次にフレッシュミルクのボトル2本を手に取り、頭からかけながら「美味しいカクテルが欲しいから」とおどける。牛乳は床に流れ、近くの商品にも飛び散る、というのが投稿された映像の流れだった。
撮影の動機について、女性は「タイの7-Elevenは商品の品揃えが豊富」と紹介する旅行系コンテンツのつもりだったとされる。タイの7-Elevenは1万4000店以上の規模を持ち、ホットスナックや独自スイーツが外国人ツーリストの観光対象になっている。同じ路線でTikTokやYouTubeにアップする外国人クリエイターは多いが、商品を破壊して撮影する例は珍しい。
タイ人ネット民の反応は厳しい。「私はスナックを1個床に落としただけで恥ずかしい」「あとで掃除はしたのか」「次に来る客と店員のことを考えていない」というコメントが相次いだ。批判の焦点は衛生面より、店内という共有空間でのマナーに集まっている。タイの「クレンガイ(遠慮)」と呼ばれる気配り文化と真逆の行為だったことが、感情的な怒りを増幅させた。
女性が床に流した牛乳と開封したスナックの代金を支払ったのか、店員が掃除に追われたのか、店舗の正確な場所はどこか、といった具体的な事実は4月26日時点で明らかになっていない。CP ALL(タイの7-Eleven運営会社)からの公式コメントや警察の動きも報じられていない。タイの法律上、商品を購入してから店内で開封する行為自体は違法ではないが、他の商品や店内設備を汚した場合は損害賠償の対象になり得る。
タイでは過去にも、観光客が寺院でTikTok用にエロティックな動画を撮影して逮捕された事案や、ピックアップトラックの荷台で水着で撮影してタイ人警官に止められた事案がある。バイラルを狙ったコンテンツが「ホスト国の文化を踏みにじる」と判断された場合、滞在中であればビザ取り消しや一定期間のブラックリストに載る措置が取られることもある。
今回の女性が既に出国済みかは不明だが、今後CP ALLが店舗の防犯カメラ映像から特定し、商品代金や床清掃の費用を請求する展開はあり得る。タイ観光庁は近年、行儀の悪い外国人観光客を「タイを汚さないで」というキャンペーンで取り締まっており、同様の動画は繰り返し炎上を生んでいる。