タイ・ラヨーン県ニコムパッタナー郡マブカー区のCPGC工業団地内、多国籍テクノロジー大手のデータセンター建設現場で2026年4月26日、請負会社2社の労働者グループが大規模な乱闘を起こし、タイ人4人と中国国籍3人の合計7人が負傷した。乱闘の様子はSNSで拡散され、ニコムパッタナー郡長と現地警察、労働行政、保安部局の合同チームが2026年4月28日に現場検証に入り、当局は工事の一時停止を命じた。
乱闘が起きたのは、CPGC(中国系工業団地運営会社)が管理する工業団地内で進行中のデータセンタープロジェクトの建設区画。発注主は名前は明示されていないが、複数の請負会社を束ねる多国籍テクノロジー大手で、現場には数百人規模のタイ人および外国人労働者が常駐していた。
衝突したのは2社の請負業者に雇用された労働者集団。タイ人作業員4人と中国国籍作業員3人が混じり合った形で乱闘になり、いずれも棒や工具を持ち出す場面があったとされる。地元当局が外国人労働者の書類を確認したところ、関係者全員が正式な労働許可を保有していたという。
原因について警察と労働行政側は、現時点で「個人間の対立がエスカレートしたもので、雇用主同士の紛争ではない」とコメントしている。SNSにアップされた動画は短時間で広く拡散され、地元では「言葉の壁による対立」「現場ヒエラルキーへの不満」など複数の説が議論されている。ニコムパッタナー警察署は当事者と目撃者からの事情聴取と、現場の映像と関係者証言の精査を進める方針だ。
タイの工業団地ではここ数年、データセンターや半導体関連の大型投資が相次ぎ、中国系の工事関係者が現場に大量に流入している。日本人の感覚では「同じ建設現場でタイ人と中国人が殴り合う」場面はあまり聞かないが、タイのEEC(東部経済回廊)では外国資本のプロジェクト現場で文化と言語のあつれきが顕在化しやすい構造があり、今回の乱闘もその縮図として注目を集めている。