タイの観光地パタヤビーチで4月25日午前4時頃、インド人観光客リシャーブ・シン(36)が2人組のトランスジェンダー女性から金ネックレスを強奪される事件が発生した。被害額は約10万バーツ(約30万インドルピー、約49.5万円)相当の純金製。男性は5日間のパタヤ旅行中で、ウォーキングストリートのナイトライフを楽しんだ後、滞在ホテルに戻る途中だった。
事件現場はパタヤビーチの大型ショッピングモール前。2人のトランスジェンダー女性が話しかけてきて、突然親しげに抱きついた直後にネックレスが消えていることに気付いた。シン氏は不審に感じてその場で2人を押し離したが、すでに金ネックレスは奪われていた。
通報を受けた警察は被害届を受理し、付近のCCTV映像の解析と既知の常習犯写真リストとの照合を開始した。警察関係者によれば、同様の手口の窃盗・スリ事件はパタヤビーチでこれまでも複数報告されており、特定の容疑者グループによる連続犯行の可能性が指摘されている。
抱擁を装った接近からの貴金属窃盗は、東南アジア圏でしばしば報告される観光客向けスリ手口の一つである。ターゲットを長時間捕らえる必要がなく、肌の接触を装って数秒のうちに首回りや手首から貴金属を引き抜く。被害者が酔った状態にあるとき、または明け方の人通りが少ない時間帯に発生しやすい。
在タイ日本人観光客にとっても他人事ではない。深夜から明け方にかけてのパタヤビーチ・ウォーキングストリート周辺では、見知らぬ相手から急に抱きつかれる行為に注意が必要だ。腕時計や金ネックレスなど高額の貴金属は外して滞在するか、ホテルのセーフティボックスに預けるのが基本的な防衛策となる。
事件は警察手続中で、容疑者の特定後は窃盗罪での立件が見込まれる。観光警察によれば、外国人観光客被害の場合は被害届の英語対応と通訳手配が可能で、最寄りの観光警察(TPB)1155番が問い合わせ窓口になる。