タイ西部カンチャナブリ県で、飲酒運転のセダンが反対車線に突っ込み、43歳の女性が運転するバイクに正面衝突する事故があった。女性はその場で重体となり、搬送先の病院で死亡が確認された。事故を起こしたセダンの運転手は酩酊したまま現場から逃走し、道路脇の藪の中に潜伏していたところを警察に逮捕された。
事故は2026年4月22日午前5時15分頃、カンチャナブリ市パッタナーカンチャン通りの郵便局近くの区間で発生した。現場付近の防犯カメラ映像には、レッドシティ市場方面から白いセダンが高速で走ってくる様子が映っており、そのまま反対車線に突っ込んで直進していたバイクに激突した。
衝突の勢いは凄まじく、女性とバイクは50メートル以上引きずられた。同じ防犯カメラは、セダンから降りた男性運転手がふらつきながら事故現場から歩いて戻り、そのまま道路脇の雑木林の中に消えていく姿を捉えている。男性は酩酊状態で草むらに潜り込み、眠り込んだ形だ。
事故直後、地元ピタックカンチャン財団の救助ボランティアが現場に駆けつけ、43歳の女性ライダーに対して心肺蘇生(CPR)を続行した。救急車で付近のパホンポンパユヒセナ病院に搬送されたが、医療チームの懸命な処置にもかかわらず、女性は命を救えなかった。
警察は防犯カメラ映像を元にセダンのナンバーから所有者を特定し、付近を捜索。数時間以内に雑木林で眠っていた男性を発見し、身柄を確保した。男性には飲酒運転による重大な交通違反と、過失致死に相当する2つの容疑で立件の手続きが進められている。
タイの路上では飲酒運転による悲惨な交通事故が後を絶たない。ソンクラン期間中(4月13日から15日)の大規模統制から1週間余りが経過したタイミングでも、深夜〜早朝の酩酊運転による重大事故が相次いでいる。今回のケースは「逆走+ひき逃げ+森に潜伏」という異常な行動が防犯映像に残ったことで、現地メディアに衝撃を与えた。
タイでは4月下旬の時点でも車両のアルコールチェックや取り締まりが続いており、観光目的で滞在中の日本人ドライバーやバイク利用者にとっても早朝時間帯の道路は油断できない。被害者のように直進していても、反対車線からの逸脱車両に巻き込まれるリスクがあり、前方だけでなく対向車の挙動を意識することが安全につながる。