タイ中部チャアムのプールヴィラで、7歳の女の子がプールの電気設備から漏れた電流で感電し、重傷を負った。プールサイドの照明の配線に不具合があり、電気が水中に漏れていたとみられている。事態を受け、消費者保護を担当する大臣は、全国のプールヴィラの電気設備を雨季の前に点検するよう指示した。被害者家族の支援に乗り出すとともに、業者側との交渉が決裂すれば代理で提訴する構えを見せている。
プールの照明から漏電
事故が起きたのは5月13日、ペッチャブリ県チャアムのプールヴィラ。プール周りの照明設備の配線に欠陥があり、そこから電流が水に漏れ出していたとされる。プールで遊んでいた7歳の女の子がこれに感電し、深刻なけがを負った。
水と電気は本来、最も危険な組み合わせの一つだ。プールの照明やポンプなどの電気設備は、適切に絶縁・接地され、漏電を検知して電気を遮断する仕組みが欠かせない。これが不十分だと、水を通じて人体に電流が流れ、命にかかわる事故につながる。
政府が全国点検と提訴を視野
消費者保護を担当するスパマス大臣は、消費者保護委員会事務局(OCPB)に対し、いくつかの対応を指示した。まず、業者と被害者家族の間の話し合いを仲介すること。交渉がまとまらない場合は、家族に費用の負担をかけず、消費者に代わって訴訟を起こすこと。そして、雨季を前に、全国のプールヴィラの電気設備を点検することである。
さらに、地元当局には、建築基準への違反や、過失の責任がなかったかを調べるよう求めた。大臣は「サービスを利用する際の安全は、誰もが等しく持つべき基本的な権利だ」と述べ、利用客の安全を軽視する事業者への厳しい姿勢を示した。
プールヴィラを利用する前に
プールヴィラは、家族連れやグループ旅行に人気の宿泊形態で、タイでは日本人を含む多くの観光客が利用する。プライベートな空間でプールを楽しめる魅力がある一方、設備の安全管理は施設によってばらつきがあるのが実情だ。
利用する側にできることもある。プールに入る前に、照明や設備の周りに損傷やむき出しの配線がないか確かめる。水の中や近くでピリピリする違和感があればすぐに上がる。小さな子どもからは目を離さない。こうした基本的な注意が、思わぬ事故を避けることにつながる。消費者保護委員会への相談は、ホットライン1166などで24時間受け付けている。