民主党のチャイチャナ副党首が、タイ向け石油タンカーがシンガポールに寄港してから入港している事実を取り上げ、政府に対して明確な説明を求めた。シンガポールで積み荷の一部を売却しているのではないかという疑念が、野党内で広がっている。
タイでは燃料価格の高騰が深刻化しており、石油7億リットル超の所在が不明となっている問題が施政方針演説でも取り上げられたばかりである。こうした状況下で、タンカーの寄港ルートに不透明さがあれば、国民の不信感がさらに高まるのは避けられない。
チャイチャナ氏が問題視しているのは、中東から出港した石油タンカーがタイに直行せず、シンガポールを経由している点である。寄港の目的が単なる補給や手続きなのか、それとも積み荷の分割販売が行われているのか、政府は具体的なデータを示すべきだと主張した。
この指摘は、DSIが石油買い占め疑惑を「特別事件」に格上げして本格捜査に乗り出した動きとも連動している。海上で石油5700万リットルが消失した疑惑や、不審な洋上移送が99航海に達しているとの報告もあり、石油流通の透明性に対する国民の関心はかつてないほど高まっている。
燃料危機が国民生活を圧迫するなか、野党による追及は今後も続く見通しである。政府がタンカーの航路や取引記録を開示し、国民の疑念に正面から応えられるかが問われている。
